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足湯に旅館、スタンドも〝さかなのまち〟焼津で楽しむ温泉巡り 湯上り後は海の幸で舌鼓 味・旅・遊

産経ニュース / 2024年7月7日 9時0分

〝さかなのまち〟として知られる静岡県焼津市。鮮魚類は全国的に有名だが、近年は市内で湧く温泉の健康効果が注目され、新たな観光資源として期待されている。駅前の足湯から温泉旅館、はたまた温泉スタンドも。焼津ではさまざまなスタイルで温泉が楽しめる。

焼津では古くから天然ガスが湧出し、地元のガス会社などが採掘して利用してきた。そんなガス採掘の過程で昭和31年、ガスとともに突如温泉が自噴したのだという。

この温泉に焼津市が着目。市が温泉部分の権利を譲り受け、パイプラインを整備し、市内のホテルや旅館、日帰りの温泉施設に供給先を広げてきた。令和5年7月には焼津市が市庁舎前に足湯コーナー「ととゆ」を設置。現在は市内11カ所で「焼津温泉」を堪能できる。

リフレッシュ効果

まずは「ととゆ」や、駅周辺の日帰りの温泉施設で焼津温泉を試してみた。足を入れてみると、湯はサラっとしており無色透明で無臭。しかし、跳ねたお湯は目にしみ、口に入ると塩味を感じる。

泉質は「ナトリウム・カルシウムー塩化物泉」ということで、成分である塩化物の濃さが感じられた。湯からあがった後も長く身体が冷めない。塩化物泉はよく温まり冷めにくいというが、まさにそうした特徴が実感できる。

焼津市商工観光課の萩原俊伸係長によると、「外部の機関に分析を依頼したところ、焼津温泉は温泉の効能に加え、リフレッシュ効果が高いということがわかってきました」という。市は沸かし湯と焼津温泉の入浴効果についての比較試験を実施。この結果、リフレッシュ感に加えて、リラックス感や肌のしっとり感、肩こり、腰痛など多くの項目で改善傾向がみられたという。

地元在住だという70代の男性入浴客は「夏場も毎週来ています。おかげで風邪もひきません」と元気そうだった。

海の幸も楽しんで

JR焼津駅の南口ロータリーには無料の「JR焼津駅前足湯」があり、その周辺には500円以下で楽しめる日帰り温泉もある。「ととゆ」の隣には、10リットル当たり100円の温泉スタンドがある。「焼津温泉は成分が濃いので、このスタンドでくんだ温泉を浴槽に10~20リットル加えて自宅で温泉を楽しむ市民が増えています」(萩原係長)

現在の焼津温泉は泉温約50度。日量700トンと湯量も豊富なことから、市では供給先の拡大を目指すとともに、焼津の新たな観光資源としても期待する。静岡県内の温泉というと、伊豆地方の修善寺や熱川、下田などを思い浮かべそうだが、焼津温泉のポテンシャルも高そうだ。

焼津では食も満喫できる。市内にある3つの漁港では、水揚げ日本一を誇るカツオをはじめ、ミナミマグロや近海のサバ、アジ、シラス、駿河湾でしかとれないサクラエビなどが水揚げされている。国内屈指の〝さかなのまち〟であり、海産物は質も鮮度も折り紙付きだ。

温泉の後は、近隣で海の幸を味わいたい。天候に恵まれれば富士山の眺望も素晴らしい。焼津は駅前から手軽にいろいろ楽しめる。

(青山博美)

アクセスなど

「ととゆ」はJR焼津駅南口から徒歩10分。利用可能時間は午前9時~午後4時(7~9月は午後5時まで)。「JR焼津駅前足湯」は駅南口のロータリーに隣接。利用可能時間は午前9時半~午後4時(7~9月は午後5時まで)。ともに雨天時と年末年始(12月29~1月3日)は休み。焼津市商工観光課(054・626・2155)。

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