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コウノトリのオブジェ設置 人工巣塔の営巣促す 老舗発酵食品会社「トキワ」

産経ニュース / 2024年6月19日 20時54分

トキワが設置したコウノトリのオブジェ=兵庫県香美町香住区(同社提供)

国の特別天然記念物・コウノトリの営巣を促そうと、兵庫県香美町香住区三谷の発酵食品会社「トキワ」が、隣接する花畑「さとの風ファーム」の一角に、コウノトリのペアのオブジェを設置した。会社の敷地内にはコウノトリの人工巣塔があるが、コウノトリの飛来がなく、同社の担当者は「ペアのオブジェで、本物のコウノトリを呼び込みたい」と期待している。

オブジェは、翼を広げた姿(横幅約2メートル)と、羽をたたんだ姿(高さ約1・5メートル)の2点で、いずれもFRP(繊維強化プラスチック)製。カニなどの大型オブジェを手掛けたことで知られる今西照一さん(65)=香住区=が制作した。

今年5月、コンクリート製の土台(直径約60センチ、高さ約1・6メートル、同約2メートル)が完成。オブジェの土台にはネットを張り、地面からツタをはわせ、自然に合った景観にする計画だ。

同社は、市民団体「日本コウノトリの会」から人工巣塔設置の打診を受け、令和4年4月、本社南東の敷地内に美方郡(香美、新温泉町)では初めて巣塔(高さ12メートル)を設置した。

巣塔の周囲は田んぼが広がり、そばには矢田川も流れる自然豊かな環境。同社周辺で以前、コウノトリの目撃情報があったことなどから、営巣する条件は満たしていると期待されていたが、人工巣塔の設置以降、飛来の気配はないという。

昨年12月、同社の柴崎一秀会長が日本コウノトリの会の会合に出席したところ、「稲美町ではコウノトリのオブジェで、コウノトリが飛来し、人工巣塔で営巣した」との報告があり、すぐに稲美町の現地を見学。「オブジェには(コウノトリの営巣に)効果がある」と確信。同社敷地内でのオブジェ設置を決めた。

コウノトリは近くにペアがいると営巣を敬遠する習性があるため、オブジェは人工巣塔から離れた場所に設置したという。

柴崎会長は「地域全体で『コウノトリを温かく迎えたい』という思い。(コウノトリが)いつ飛来するかはわかりませんが、期待しています」と、人工巣塔の営巣を心待ちにしている。

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