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総裁選、石破さんとの電話で…日米地位協定の改定「ぜひやってもらわなきゃ」 話の肖像画 ジャーナリスト・田原総一朗<6>

産経ニュース / 2024年10月6日 10時0分

自民党の新総裁に選ばれた後に開かれた同党両院議員総会で笑顔を見せる石破茂氏(右)=9月27日(鴨川一也撮影)

《1日の臨時国会で新首相に選ばれた石破茂(いしばしげる)氏(67)とは旧知の仲だ。決選投票で逆転した9月27日の自民党総裁選の朝も電話で話したという》

総裁選の最中は、毎日のように(石破さんと)電話で話していました。やるべき改革などについてあれこれアドバイスしたり。(投票日当日の朝に)自信のほどを尋ねたら、石破さんは「フィフティー・フィフティーかな?」。当選が決まり、改めてお祝いを言ったときは、すごく喜んでいましたね。「ありがとうございます」って。

決選投票で逆転したことで、石破さんの勝利を「意外だった」と受け止める人がいるけれど僕にしてみれば「予想通り」。(取材で)自民党幹部らの動静を聞いていたし、最初から「石破さんだろう」と。

どういうことかって? 「3強」と言われた中で、石破さんが(自民党にとって)一番、安心できる存在なんですよ。自民党はずっと「無難な選択」をしてきた政党ですから。

逆に言えば、他の2人ならば無難ではなくなる。高市(早苗)さんは「タカ派色」が強すぎるとみられていて、靖国参拝問題や日中関係(の悪化)を心配する人もいた。

小泉(進次郎)さんは、論戦での受け答えが抽象的で、(首相になって)何をやるのか分からない、という不安感があったんじゃないかな。だけどね、小泉さんは若い。次か次の次もある。総裁選に出て3位になったという「実績」を残せたことは大きいと思います。

《一般の有権者を対象にした各メディアの世論調査でも石破氏の人気は高かった》

それは、石破さんがはっきりモノを言う政治家だからでしょう。安倍(晋三)さんの「1強」と言われた時代、誰も批判的な意見を言わなくなった中で、臆せず批判をした人は石破さんくらい。逃げないし、度胸もある、と思う。

《今回は〝派閥なき〟総裁選と言われながら、「旧」を含めた派閥の領袖(りょうしゅう)や長老議員の暗躍があったのでは?》

それでも、9人もの候補者が出ることができたでしょう。これは、やっぱり派閥の締め付けがなかったから。

(長老議員らが)あれこれ指示したり、主要ポストに就いたりしたじゃないか、って? まぁ、自分の影響力を誇示したいんでしょうね。こうしたことを、どれだけ変えてゆくことができるか、石破さんは問われているんだと思います。

《石破首相は安全保障分野で踏み込んだ政策を掲げてきた。日米地位協定の改定問題には田原さんも期待を寄せる》

日米地位協定は(連合国軍による)占領時代の残滓(ざんし)ですよ。安倍政権のとき、日本の官僚が「アメリカが政権をつぶしにかかる」と言って猛反対した話はしましたよね。

僕は(首相時代の)岸田(文雄)さんにも「アメリカに要求したらどうか」とアドバイスをしていたのだけれど、明確な返事はなし、そのうちに辞任してしまったから…。

だから、石破さんには本気で取り組んでほしい。いやいや、ぜひやってもらわなきゃ。

《米国の核兵器を日本で運用する「核共有」に向けた議論が必要、との主張もあるが》

ドイツなどのケースが念頭にあるんでしょうね。「それ並み」にしようじゃないか、と。

だけど僕は反対ですよ。日本は世界で唯一の(原爆による)被爆国。核を持つなんてありえない。そこは厳しい態度が必要なんだと思いますね。(聞き手 喜多由浩)

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