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薬師寺伽藍復興に尽力、戦没者慰霊… 「仏心の種をまく」高田好胤師の二十七回忌法、展示会も

産経ニュース / 2024年6月18日 7時30分

薬師寺(奈良市)は、管主として写経の納経料を資金にあてる「写経勧進(かんじん)」による同寺伽藍(がらん)復興に尽くし、平成10年に亡くなった高田好胤(こういん)師の二十七回忌法要を21~23日に営む。今年は生誕100年に当たることから書や写真、遺品を並べる展示会をこの期間に同寺西僧坊で開き、日本人の心の復興にも尽力した名僧の足跡をたどる。

高田好胤師は大正13年に大阪市で生まれ、小学生のときに薬師寺に入門した。昭和42年には管主に就任し、多くが焼失した白鳳(はくほう)伽藍の復興を目指して写経勧進を発願し、全国を行脚。同51年に悲願だった金堂の再建を果たした。さらに、修学旅行生らにユーモアあふれる法話を披露するなどし、「仏心の種まき」に取り組んだほか、各地の戦跡を巡礼し戦没者を慰霊した。

今回開かれる展示会「写真と書作でたどる高田好胤和上の足跡と教え」では、そんな名僧をしのぶため、親しみやすい言葉と文字で愛好者が多い書をまとめて披露。般若心経の心を表す「空」をはじめ、高田好胤師の精神を伝える「永遠なるものを求めて永遠に努力する人を菩薩といふ」、努力が報われなくても仏が見ていてくれるという「みてござる」といった書などがあり、心に染みる教えと人柄に触れることができる。

また、写真は金堂落慶法要など節目をとらえたもののほか、親交のあった画家、山下清ら著名人と一緒に写ったものも。さらに、アメリカの野球場で始球式に臨んだ際の写真などもあり、野球好きだったことがうかがえる。

法要は薬師寺食堂(じきどう)でいずれも午後1時からで、命日の22日は倍巌良明・法徳寺住職が導師を務め、加藤朝胤・薬師寺管主と思い出を語る。参列は薬師寺(0742・33・6001)への申し込みが必要。また期間中はお写経会も行う。

薬師寺の生駒基達副住職は「和上は伽藍の復興に尽くしただけでなく、人を導くために般若心経を分かりやすく説いた。今回を機会にそんな和上のことを知っていただきたい」と話している。

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