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「魅力味わってもらう取り組みを」 佐渡金山の世界遺産決定、島は観光振興に期待の声

産経ニュース / 2024年7月27日 16時41分

高速船やフェリーが発着する両津港と佐渡金山観光の拠点施設「きらりうむ佐渡」の間を結ぶライナーバス=27日午前、新潟県佐渡市(本田賢一撮影)

国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会が27日、新潟県佐渡市の「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録を決めた。地元では、観光振興への効果に期待が高まっている。

「2割増、50万人」試算も

「世界に誇れる宝を持っている佐渡に多くの来訪者を招き入れて、素晴らしい魅力を味わってもらう取り組みをしていきたい」。新潟県の花角英世知事は同日、県などが主催したパブリックビューイングで、登録決定を受けてこう強調した。

佐渡市の令和5年の観光客数は約44万2000人。同市は、世界遺産登録が実現すれば約2割増の約50万人になると試算している。インバウンド(訪日外国人)の来島増加もにも期待が集まる。

同市によると、1日当たり最大約4000人の宿泊客を受け入れ可能という。世界遺産登録後に観光客数が増えても、宿泊客の受け入れ能力に問題はないとみている。

移動手段の確保が課題に

課題は、島内を巡る移動手段の確保だ。これまでも、春から秋の観光シーズンにはレンタカーが不足することがあった。

同市は、高速船やフェリーが発着する両津港と佐渡金山観光の拠点施設「きらりうむ佐渡」の間を結ぶバスを、観光シーズンのピークとなる7月26日から8月31日まで走らせる。きらりうむ佐渡から佐渡金山関連の施設を巡る周遊バスも運行が始まっている。また、同市の公用車の一部を休日にはレンタカーとして事業者に貸し出している。

島内でレンタカー事業を営む佐渡汽船(本社・佐渡市)。保有台数は約100台だったが、世界遺産登録が実現すればレンタカー需要も高まるとにらみ、「この夏の繁忙期は計190台ほどに増車する」(久保伸博自動車部長)としている。

「繰り返し訪れてほしい」

佐渡金山の構成資産の一つ、相川鶴子(あいかわつるし)金銀山の近くにある宿泊施設「佐渡ナショナルパークホテルOOSADO(おおさど)」。運営会社のマーケティング担当、田中玲香さんは「8月は満室に近い状況」と笑顔だ。

地元にとって〝悲願〟の世界遺産登録決定。同市の小林大吾観光振興部長は「佐渡金山をきっかけに、食やアクティビティーなど、佐渡島の魅力に触れて、繰り返し訪れるファンになってもらえれば」と話している。

(本田賢一)

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