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ラーメン王国・山形が生成AI活用で首位陥落阻止へ SNSのスキルアップで発信力強化

産経ニュース / 2024年9月10日 10時0分

山形市などが開催したラーメン店のワークショップ

ラーメン消費額全国1位として知られる山形。ただ、「5年もてば優秀」ともいわれる厳しい業界でもある。個人事業主が多く、味は抜群でもそれを広める術を持たない店もある。そこで、山形のラーメンを「山ラー」「#推しメンやまがた」とブランド化して知名度アップを目指す山形市と、ソフトウエア会社が手を組んで、売り出しに乗り出した。

宣伝活動がネックの一つ

「ラーメン1杯500円」は一昔前の話。今は千円札でも足りない店も多い。加えて、物価の上昇や円安の逆風でラーメン店の倒産や休廃業が増加している。令和5年度には全国でラーメン店の倒産が大幅に増加し、過去最高だった平成25年度の42件を超え、過去最多となった。

そば屋でもラーメンを出すほど市民生活に根付いている山形市と、ソフトウエア会社「アドビ」が市内の事業主を対象にアンケートを実施。「最も悩んでいること」を聞いたところ、「人手不足」「物価対応」に続き、「集客・広報活動」が上位に入った。

交流サイト(SNS)を運用している店舗は全体の77%で、このうち88%が「運用に課題がある」と回答し、「時間がない」(36%)ことに最も課題を感じていることが判明した。チラシ・ポスターの制作にも「費用がかかる」(51%)と答えており、時間や費用が大きなハードルになっていた。

各店の多様性を強みに

山形市などは、効果的に集客し、ラーメン界を盛り上げるためには店主たちがスキルを身につけることが重要と判断。8月には店主を集めて、SNSをデザインするワークショップを初めて開催した。山形市商工観光部ブランド戦略課の高橋大課長は「山形市のラーメンは多様性が〝売り〟なので、1つの店舗に焦点を当ててPRするのがなかなか難しい。それぞれのお店がそれぞれの魅力を発信できるようスキルアップし、それぞれのお店が輝くことによって、山形市のラーメン店の多様性を強みとしていってほしい」と話す。

参加者たちはデザイナーの北沢直樹氏の指導で店のデザインに取り組み、「もともとあるデザインテンプレートをカスタマイズするだけで、良いデザインが作れることがすごい」と驚きの声を上げていた。また、「丼の縁についたスープの汚れ」や「机に写り込んでしまったおしぼり」を削除するなど生成人工知能(AI)の活用を実践した。

山形市とアドビは今後も、アドビのデザインツールを活用して継続的な広報支援活動を行っていくという。(菊池昭光)

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