家族からの「頑張って」、言い過ぎがプレッシャーになる受験生も 親が力まないでと予備校
産経ニュース / 2024年10月8日 13時0分
受験期のわが子とどう向き合えばいいのか悩む保護者は多いだろう。保護者も、よかれと思って自身の経験をもとに助言したくなるものだが、場合によっては「無用なおせっかい」になってしまう。保護者世代といまの受験生世代では受験制度も大きく様変わりしており、親子の認識にギャップも生じやすいという。
河合塾が昨年4月、子供が受験を終えた保護者を対象に実施した「受験期に関する保護者アンケート」によると、「大学・受験制度を分からないと感じたことはあったか」との問いに「よくあった」「ときどきあった」と答えた保護者は全体の53%と半数を超えた。
アンケートのなかで、ある保護者は「現在の受験制度を理解できないまま口を出せば子供の反感を買うだけ」と指摘。「子供の方が理解が早いので、ある程度は自主性に任せてもいいと思う」としていた。
近年は、子供の受験にあれこれ口だしする干渉型の保護者も多いようで、過度なプレッシャーにつながるケースもあるようだ。保護者の方が必要以上に力んでしまうケースもある。河合塾が毎年実施している保護者向け説明会では、「子供の受験だからと特別に構える必要はない」と保護者に伝えているのが定番のアドバイスだそうだ。
アンケートでは、受験生本人は親が思う以上に不安を抱えていると前置きしたうえで「伴走する気持ちで接してあげてほしい」とコメントする保護者もいた。
また、「家族からの『頑張ってね』の言い過ぎがプレッシャーだった」という受験生の声や、「つい『意見』を言いたくなるが、言っていいことは一つもなかった」と振り返った保護者もあった。
学校や塾などで受験勉強を頑張る子供にとっては、家庭は心を休める大切な場。「子供を信じて、近すぎず、遠すぎず、の距離感で過ごすといい」と書いた保護者もいた。
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