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元早大水泳部の本紙記者が飛び込み体験 パリ五輪代表に教わるも、高さ3メートルが限界

産経ニュース / 2024年6月22日 9時0分

ビルの3階相当の10メートルの飛び込み台から。玉井(右)と、怖くて一歩前で写真に写る記者=14日、宇都宮市

空中に飛び出し、着水までの2秒弱に、何回転もする飛び込み競技。14日、宇都宮市での日本代表の練習公開後にメディア向けの体験会が行われ、元早大水泳部の本紙記者が参加した。〝コーチ〟は、男子高飛び込みの玉井陸斗(JSS宝塚)や女子板飛び込みの三上紗也可(日体大大学院)ら、パリ五輪に臨む選手たち。3メートルからの飛び込みや、選手と記者による1メートルシンクロ板飛び込みに挑戦した。

見ているだけでも選手のすごさが分かる飛び込み競技を、少しだけ体験できれば-。軽い気持ちで体験会への参加を希望したが、当日、日本代表の安田千万樹コーチから告げられたのは、「選手たちに教えてもらいます」。

記者に手取り足取り教えてくれたのは、玉井だった。まずは、水深5メートルのダイビングプールの水圧に慣れるため、深く潜るなどの準備。玉井によると、10メートル高飛び込みでは、入水後「プールの半分くらいまで」の深さまでいくのだという。水面に上がるまでもひと苦労だ。

準備が終わると、飛び込みでは基本動作とされる「棒飛び」の練習にとりかかった。「イチ、ニ、サン」で腕を振って前向きに飛び出し、体をまっすぐにして、足先から入水するものだ。

水面と同じ高さから練習した後、1メートルの板で同じように飛んだ。板の先端に立つと、思った以上に高さがある。しかも板が揺れるため足元が不安定で、なかなかの恐怖心を伴った。

玉井から「腹筋に力を入れて」「少し前のめりぎみに入水できたら」「足を閉じて」「もっと上に飛べたら」などとアドバイスをもらいながら、複数本を飛んだ。

続いて3メートルの台からの飛び込みへ。3メートルならいけるだろうと高をくくっていたが、甘かった。飛び出した瞬間の浮遊感がジェットコースターに乗っているようで、さらに、想像よりも滞空時間が長く感じられた。怖さからか、プールから上がった後は足が震えていた。

素人にはけがの危険性があるため、見学のみとなった10メートルは、立ってはみたものの足がすくむほどの高さだった。「行ける人は飛んでみましょう」と言われた5メートルですら恐怖心に負け、記者は飛び込めなかった。

かつて、安田コーチが言っていた。「ほとんどの子は、(技が)できる、できないではなく、怖くて辞めてしまう。今、飛び込みをやっているシニアの子たちは、それを乗り越えてきた人たちなんです」。その意味を、身をもって実感できた。

最後は、玉井との1メートルシンクロ板飛び込みだ。1本勝負で、どれだけ協調性があるかを他の組と競った。審判は安田コーチ、馬淵崇英コーチ、野村孝路飛び込み委員長。大会さながらにボードを掲げて採点してくれた。結果は、5組中3番目だった。

約1時間半の体験会。恐怖心を乗り越え、高難度の技を完成させる選手のすごさを、改めて感じた。開幕まで約1カ月となったパリ五輪では、今回の経験を生かし、選手たちの活躍を存分に伝えていきたい。(運動部 久保まりな)

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