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目まぐるしい指揮官交代で迷走する鹿島と浦和 待たれる優勝争いの中でのライバル対決

産経ニュース / 2024年10月21日 11時0分

サッカーのJリーグを引っ張ってきた鹿島、浦和の両名門が迷走を続けている。今季の無冠が決定的な鹿島、無冠確定の浦和は、ともにシーズン中の監督交代に踏み切った。近年の両クラブに共通しているのは、指揮官交代を繰り返すばかりで成績向上につなげられていない点だ。特に、長丁場で総合力が問われるJ1では長く優勝から見放されており、来季以降の復活に向けて抜本的な改革が求められている。

鹿島は6日に今季から指揮を執っていたランコ・ポポビッチ監督の解任、9日に中後雅喜コーチの監督就任を発表した。中後新監督はクラブを通じ「全員が同じ方向を向いて戦うために意識を合わせていきたい」とのコメントを出し、Jリーグ随一の実績を誇る強豪の再建を誓った。

鹿島は2020年就任のザーゴ監督を21年4月に解任し、後任の相馬直樹監督はシーズン後に退任した。22年から率いたレネ・バイラー監督は8月に退任し、後を継いだ岩政大樹監督は23年限りで退任している。ポポビッチ、中後両監督を含め、20年以降の5シーズンで6人が現場のトップに立ったことになる。

浦和の監督交代も目まぐるしい。12年就任のミハエル・ペトロビッチ監督(現J1札幌監督)が17年7月、後任の堀孝史監督が18年4月にそれぞれ退任。大槻毅暫定監督を挟んで同年4月に就任したオズワルド・オリベイラ監督も19年5月にクラブを去って大槻監督の再登板となった。シーズン中の指揮官交代は3年連続となる。

大槻監督は20年限り、21年から指揮を執ったリカルド・ロドリゲス監督は22年限り、23年から率いたマチェイ・スコルジャ監督は同年限りと何とかシーズンは全う。しかし、今季就任のペアマティアス・ヘグモ監督が8月に退任し、池田伸康暫定監督を挟んでスコルジャ監督の再登板に至っている。17年以降の8シーズンで、暫定も含めて延べ10人が監督を務めている。

鹿島の20年以降の順位は5、4、4、5で今季は現在4位、浦和の17年以降の順位は7、5、14、10、6、9、4で、今季は現在16位でJ2降格の危機にある。鹿島は上位を維持しつつも優勝争いではなかなか存在感を示せず、浦和は下位に沈むのも珍しくない。結果として、指揮官交代はチームの強化につながっていない。

低迷の原因は頻繁な監督交代だけではないだろう。両クラブとも、長期的なビジョンを描いて選手の育成や補強に当たる強化責任者の交代も繰り返し、何とか浮上のきっかけをつかもうと努力を続けてはいる。

ともに1993年のJリーグ元年から参戦する「オリジナル10」の一員だ。Jリーグ誕生後に獲得した主要タイトルは鹿島が20個、浦和は10個に上り、熱心なサポーターに支えられる両クラブを国内最大のライバル関係にあるとみる向きもある。そろってJ1の優勝争いを引っ張ることは日本サッカー界の活性化にもつながるだけに、名門再建という難題の克服が待たれる。(奥山次郎)

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