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「影響与えられる人間に」 ビーチと〝二刀流〟の水町泰杜、バレーSVリーグ上々デビュー

産経ニュース / 2024年10月19日 9時0分

第71回春の高校バレー準決勝でスパイクを放つ鎮西高(熊本)時代の水町=2019年1月、武蔵野の森総合スポーツプラザ(川口良介撮影)

11日に開幕したバレーボールの新リーグ「大同生命SVリーグ」で、異例の挑戦に身を投じた注目のルーキーが上々のデビューを飾った。男子の名古屋に今季入団した23歳のアタッカー水町泰杜(たいと)はトヨタ自動車のビーチバレーボール部にも在籍し、インドアとビーチの〝二刀流〟で活躍を目指す。12日のリーグ初戦では、2本のサービスエースを決めて名古屋の白星発進に貢献。高校、大学でチームを日本一に導いたホープが潜在能力を示した。

「波がありながらもウルフドックス(名古屋)らしいバレーができて、勝ちにつながったのはよかった」。東京GBを3-1で下した今季リーグ初戦後の記者会見で、水町は納得の表情を浮かべた。

ベンチスタートだった背番号12がピンチサーバーとしてコートに送られたのは第1セット終盤、22-22の場面だった。鋭いサーブでいきなりエースを決めると、2本目も相手の守りを崩し、味方のブロックでマッチポイントを迎えた。ここで水町が再びエースを奪い、25-23で押し切った。

水町は早大在学中の昨季も、入団内定選手として前身のVリーグに出場。今回と同様、ピンチサーバーとしての起用が多かった。ただ当時は「1本に懸けて絶対取るという気持ちでやったら、あまりうまくいかなかった」。経験をいかし、「練習と同じトス、助走、ヒットポイントを意識し、昨季より冷静に、いつも通りやっていることを出せている」と手応えを口にした。

セッターの深津英臣も「1セット目、すごく苦しい展開だったが、泰杜が最後しっかり仕事をしてくれたおかげでセットを取れ、自信になった」と、白星発進に貢献した新人の活躍をたたえた。

会場の東京体育館は熊本・鎮西高1年だった2018年1月の全日本高校選手権(春の高校バレー)で優勝を味わった思い出の舞台。身長181センチとトップレベルのアタッカーとしては小柄だが、高い跳躍力やここ一番の勝負強さを備え、早大でも全日本大学選手権で4年間のうち3度も優勝を経験した。

そんな逸材が大学卒業後、インドアとビーチの両立を図ると発表したのは23年12月。「僕の二刀流を通して、下の世代が気軽にインドアとアウトドアをやれるようになればいい。影響を与えられる人間になりたい」と力強く宣言した。

夏場はビーチバレーで国内外の大会に出場し、名古屋のチーム練習に合流したのは初戦の10日ほど前だったという。「5カ月くらい、インドアの練習は全くしていないのに、最初の練習からすごくよかった。われわれの財産の一つ。練習態度も素晴らしいし、いいものをもたらしてくれる」と名古屋のバルドビン監督。13日の東京GBとの第2戦では、0-1で迎えた第2セット開始から起用されるなど出場時間を伸ばし、チームの開幕2連勝に貢献した。

現時点ではビーチの経験がインドアに生きるとの確証は得られていない。「助走やリーチなど、違うところがあるが、戸惑いはそんなにない。数をこなしていけば慣れる。今は模索中」。二刀流で何年かプレーした先に、水町にどんな化学変化が表れるのか、大いに注目したい。(奥村信哉)

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