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驚異の4冠、米国出身ストルツは日本選手と「お茶友達」 スピードスケートW杯で注目

産経ニュース / 2024年12月1日 11時0分

11月24日まで長野市のエムウェーブで行われたスピードスケートのワールドカップ(W杯)で、ひときわ注目を集める選手がいた。米国の20歳、ジョーダン・ストルツ。500メートル、1000メートル、1500メートルの出場4種目すべてを制した。500メートルの日本記録保持者、新濱立也(高崎健康福祉大職)ら日本選手にとっては強敵となるが、小島良太(エムウェーブ)は、ストルツと「お茶に行く仲」といい、良きライバル関係であることを明かした。

オールラウンダーの20歳

2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪プレシーズンの本格的な幕開けとなったW杯第1戦の長野大会。ストルツは初日から驚異の滑りを見せ、周囲を驚かせた。

男子500メートルを34秒43の好記録で制すと、約1時間半後に行われた男子1500メートルは、1分43秒65のリンク新記録で頂点に立った。「疲れたけれど、タイムや結果には満足している」と涼し気に振り返った。

2日目の男子1000メートルは、新濱の持つリンク記録を1秒以上も更新する1分7秒18で制覇。最終日の男子500メートルは34秒41で優勝し、出場全4種目を制した。500メートルでのリンク記録樹立は逃したものの、「疲れていたから、自分がどこまでやれるかを目指していた。悔しくはないよ」と冷静だった。

ストルツは、初出場した22年北京冬季五輪後に急激に力をつけた。夏場のトレーニングに重点を置くようにしたことで急成長できたといい、今年1月に1000メートルで世界記録を更新。世界距離別選手権は、昨季まで2年連続で500メートル、1000メートル、1500メートルの3種目を制した。

短距離だけではなく、1500メートルの中距離も網羅する20歳は、「速いスピードが出せて、さらに、持久力がある」と、自負する。

ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪に向け、「今の状態を保っていって、いい環境で、いい気分でレースをしたい」と見据えた。

日本選手からも相次ぐ称賛

ストルツに対し、日本選手からは称賛の声が続々と上がっている。

「体格とか違うので真似したいとかではないが、インスパイアを受けている」と語るのは、北京五輪女子1000メートル金メダルの高木美帆(TOKIOインカラミ)。男子1000メートルで4位の小島は、「いやあ、もう最高ですね。あそこまでのタイムを出してくれると」と脱帽した。

小島にとって、ストルツは「お茶に行く仲」だ。ストルツが活躍し始める前の17歳頃から、小島は「すごい子がいる」と国際大会で頻繁に声をかけ、次第に親交を深めたという。

ストルツは小島について「賢くて頭のいい人。いろんな話をしている」と印象を語る一方、小島はストルツに対し「彼のいいところを見てやっていきたい。氷の上ではライバルで、(氷から)降りたら良き友達として、スケートを楽しみたい」と話した。

最終日の500メートルで、ストルツと0秒08差の2位となった新濱は「ほかの選手もそうだが、全員がそこ(ストルツ)を追いかけて戦うことになる。やりがいはある」と闘志を燃やした。

ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪まで1年余り。日本選手は〝良きライバル〟を追いかけ、大舞台に向かっていく。(運動部 久保まりな)

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