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ポスト山本由伸は誰だ? 防御率1点台が7人で乱立する沢村賞候補…大瀬良や才木、菅野も

産経ニュース / 2024年8月23日 8時0分

8月20日のヤクルト戦で10勝目を挙げ、ポーズを取る阪神の才木=京セラ(水島啓輔撮)

シーズン終盤にさしかかってきたプロ野球。今季は「投高打低」の傾向が強く出ていて、投手成績の向上がめざましい。その傾向がとくに顕著なのがセ・リーグで、22日現在、2桁勝利が6人、規定投球回到達者の中で防御率1点台が6人もいる。パ・リーグも含めると、防御率1点台は7人いて、シーズンで最も活躍した先発投手が表彰される「沢村賞」の行方も気になるところ。昨季まで山本由伸(オリックス、現ドジャース)が3年連続で受賞してきたが、今季は候補に名を連ねそうな投手がたくさんいるのが現状だ。

セ投手の勝利数は、菅野智之(巨人)の11勝がトップ。次いで高橋宏斗(中日)、東克樹(DeNA)、才木浩人(阪神)、森下暢仁(広島)、床田寛樹(広島)の5人が10勝に到達している。

防御率は、6月7日のロッテ戦(マツダ)で無安打無得点試合も達成した大瀬良大地(広島)の1・37がトップで、才木、東、森下、床田、菅野までが1点台のハイレベルで競り合っている。規定投球回にはわずかに届いていないものの、中日のエース格に成長した高橋宏は防御率0・96を誇る。

一方のパは、2桁勝利の投手が、11勝をマークしている有原航平(ソフトバンク)の1人だけで、防御率1点台の投手も、1・64のモイネロ(ソフトバンク)1人のみ。セに比べると打者の成績がいい傾向にあるため、先発投手の成績はやや劣るのが現状だ。

沢村賞は、プロ野球草創期に活躍した沢村栄治氏を記念して1947年に制定された賞で、毎年、シーズンで活躍した先発完投型の投手の中から、レギュラーシーズン終了後に選考委員会の協議で選ばれる。過去に該当者なしのシーズンも5回あり、権威の高い賞といえるだろう。

選考基準は、15勝▽150奪三振▽10完投▽防御率2・50以下▽200投球回▽25試合登板▽勝率6割-の7項目。昨季は、オリックスの3連覇に貢献した山本が16勝6敗、防御率1・21、169奪三振、勝率7割2分7厘と抜群の成績を残し、個人タイトルも最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、勝率第1位の「投手4冠」を3年連続で達成。沢村賞の基準も4項目をクリアし、1956~58年に受賞した金田正一(国鉄)以来、史上2人目となる3年連続受賞の快挙を成し遂げた。

過去に2人が同時受賞したのは、66年に村山実(阪神)と堀内恒夫(巨人)、2003年に井川慶(阪神)と斉藤和巳(ダイエー)が選ばれた例があるだけで、選考委員の一人でもある堀内氏は「その年のベストワンを選ぶのが使命」とも話している。

山本が日本球界を離れた今季は多くの投手に、新たな勲章を手にするチャンスがある。現代のプロ野球では投手分業制が進んでいるため、選考基準の一つである10完投をクリアするのは容易ではないが、その他の項目を複数クリアする投手が何人か出てくる可能性はある。シーズンは各球団とも残り30試合近くになり、先発ローテーションに入っている投手には5~6試合の登板機会が見込まれる。ペナントレースの行方とともに、投手最高の栄誉をめぐる争いからも目が離せなくなっていきそうだ。(丸山和郎)

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