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一度は引退も世界一へ大ジャンプ 同志社大ダブルダッチチーム6人、再挑戦の舞台で躍動

産経ニュース / 2025年1月6日 11時0分

パフォーマンスするYESMANのメンバーたち=京都市下京区(渡辺大樹撮影)

2本のロープを交互に回しながら、ダンスやアクロバットを披露する「ダブルダッチ」の世界大会が昨年12月、米ニューヨークであり、同志社大の4年生の男女6人でつくるチームが初優勝した。学業や就職活動と並行しながらの練習は制約が多く、渡航直前には記録的円安による金銭的な壁にもぶつかった。「幸せです」。紆余(うよ)曲折を経てたどりついた世界一の景色は、格別だった。

昨年12月、500人以上が詰めかけたニューヨークの会場を大いに盛り上げた集団がいた。同志社大のダブルダッチチーム「YESMAN(イエスマン)」。メンバーがロープを持ちながら倒立したり、高速で回転するロープを飛び越えたりするパフォーマンスを披露すると、会場は歓声と拍手に包まれた。

ミスもあったが、手応えは十分。表現力やオリジナリティーなどが総合的に評価され、優勝が決まったときには6人で喜びを爆発させた。

いったん引退も「勝つためにもう一度」

メンバーはいずれも同志社大4年生で、リーダーの勝山誠也さん(21)▽清水夢実さん(22)▽嘉屋茜さん(22)▽山下ひかるさん(21)▽桐畑拓人さん(23)▽平野壮琉さん(23)。勝山さん以外は、大学からダブルダッチを始めた初心者だ。

世界一へ至る道のりは険しかった。6人はサークルで練習に打ち込んできたが、慣例により3年生で引退。全国大会出場すらかなわなかった。悔しい気持ちを胸に、「もう一度パフォーマンスをして、勝ちたい」。この誓いとともに、一度は引退した6人が集まり、昨年4月にチームを結成した。就職活動や学業とも両立しながら、全員が練習に時間を割いてきた。

国際大会への出場を巡り、渡航費用や宿泊費用などの金銭的な壁にもぶつかった。それぞれが貯金を切り崩したり、クラウドファンディングで支援を募ったりした。

大半のメンバーが初めてとなる海外でのパフォーマンスに臨んだ。直前まで練習を重ね、緊張感も漂う中、「最後は全力で、一生の思い出にしたい」(嘉屋さん)、「応援してくれた人たちへの恩返しになるように」(山下さん)と全員が笑顔で舞台に立った。

強みはバラバラの個性

6人がもともと異なるチームで活動していた経緯もあり、個性も技術力もバラバラ。だが大会本番では、それぞれの個性を強みに「あえて個性を統一せず、一人一人が人の心を動かせるパフォーマンスを目指した」(勝山さん)という。

諦めずにつかみ取った世界一。平野さんは「人生をダブルダッチにささげてきた。夢だったニューヨークの舞台で優勝できたことが幸せです」と振り返り、「ダブルダッチをしている人たちに、世界一になるという夢がかなうんだということを一番に伝えたい」と語った。(堀口明里)

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