13基、晴天に映え 大津祭、13万5千人魅了
産経ニュース / 2024年10月13日 16時29分
約400年前に起源を持つ湖国三大祭りの一つ「大津祭」が晴天の13日、本祭を迎え、曳山巡行が実施された。豪華絢爛(けんらん)できらびやかな曳山13基が笛や太鼓、鉦のお囃子を響かせながら大津市内中心部を巡行し、約13万5千人(大津祭曳山連盟調べ)の見物人でにぎわった。前日の宵宮(よみや)の人出は約4万5千人(同)。好天に恵まれ、夕方にはちょうちんが灯(とも)り、曳山が美しく浮かび上がった。また、屋台が並んだ天孫神社(大津市京町)は宵宮、本祭とも人であふれ返っていた。
大津祭は、天孫神社の祭礼で、国の重要無形民俗文化財に指定されている。13基ある曳山はいずれも江戸時代に制作された。
雲一つないさわやかな秋晴れとなったこの日午前9時すぎ、天孫神社前に集合した曳山は、境内でのくじ改めのあと、見どころの1つである精巧に作られた「からくり」を奉納。くじ取らずの「西行桜狸山(さいぎょうざくらたぬきやま)」(鍛冶屋町)の後、1番くじを引いた「源氏山」(中京町)から順に次々と街中に繰り出した。
故事や能楽・謡曲などにちなむ曳山の「からくり」は、巡行中にも25カ所の所望(しょうもん)の場所で演じられ、見物人の喝采を浴びていた。
今年特に注目を集めていた曳山は総額2900万円を費やして前懸幕(まえかけまく)(縦163センチ、横186センチ)と胴懸幕(縦163センチ、横276センチ)を復元新調した「月宮殿山(げっきゅうでんざん)」(上京町)と、大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部が石山寺で「源氏物語」を書いた伝承にちなんだ「源氏山」。巡行では、多くの見物人がスマホカメラのシャッターを押していた。
大津祭曳山連盟の山口啓治事務局長は、「3年ぶりに晴天のもとで曳山巡行を実施でき、見物人も昨年より約5千人も増加した。多くの方に楽しんでもらえ、関係者も喜んでいる」と話していた。
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