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告発者処分、「知事が風向き変えたい」 百条委員会で最側近元幹部が証言

産経ニュース / 2024年10月26日 7時0分

兵庫県の斎藤元彦前知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で25日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が24日に続いて開かれた。関係者によると、非公開で行われた証人尋問で、斎藤氏の最側近とされる前総務部長の井ノ本知明氏が、告発者の処分を巡って「知事から風向きを変えたいという話があった」などと証言した。

告発文書は3月、県の西播磨県民局長だった男性=死亡=が作成し、一部の報道機関などに送付。斎藤氏は同月27日に男性を解任し、内部調査の上で5月7日に停職3カ月の懲戒処分とした。

井ノ本氏は斎藤氏の指示で告発者の特定などに携わり、処分に関しても中心的な役割を担った。関係者によると、25日の証人尋問では、男性が県の窓口に公益通報したため、処分はその調査結果を待ってからにした方がよいと斎藤氏に進言したと述べたという。

しかし、文書問題が大きく報じられつつあったため、「知事の方から『風向きを変えたい』とあり、処分日を何回か協議した」と説明。「この騒がしい状況を早く静めたいという思いが(斎藤氏に)あったと推察している」などと証言した。

これまでの百条委では別の職員からも、処分を待つように進言したとの証言があったが、斎藤氏は「記憶にない」などとしている。

25日の百条委では、昨年11月のプロ野球阪神・オリックス優勝パレードの企業協賛金を信用金庫に出してもらう見返りに、補助金を増額して還流したとされる疑惑も審議され、元副知事の片山安孝氏の証人尋問が非公開で行われた。

終了後、片山氏は取材に応じ、信金への協賛金の協力依頼を認めつつ「こちらから金額を示したことはなかった」と強調。「協賛金集めと補助金の増額には何ら関係はない」などと述べた。

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