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万博、ペット同伴断念に大阪府市側「残念」 紙チケットの使用期間は決まらず 

産経ニュース / 2024年9月13日 21時25分

2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会が13日に開いた理事会で、大阪府と大阪市が提案していた会場へのペットの同伴入場を断念することが決まった。予約なしで入場できる紙チケットの利用ルール案でも府市と協会で意見が分かれ、府市側の妥協案を協会側が受け入れずに結論が先送りされた。来年4月の開幕まで7カ月。万博成功という同じ目標を掲げつつも思惑が食い違う両者の意向をまとめる議論は大詰めを迎えている。

「ペットとの同伴(入場)を認めない理事会の決定事項は少し残念だ」

理事会後、吉村洋文知事は大阪市の横山英幸市長とともに記者団の取材に応じ、こう語った。ペットとの同伴入場は、令和4年に愛猫家の松井一郎前市長が発案。吉村氏らも「ペットとの共生社会の第一歩を踏み出すべき」などと実現を求めてきた。

協会は会期中の平日計10日間、ケージに入れた犬を1日あたり100匹限定で入場させる実施案を6月の理事会で示したが、賛否が分かれた。今回の理事会でも、受け入れが限定的であることや、態勢整備費用が約8300万円にのぼることに否定的な意見があり、断念された。

吉村氏はこの日、代替案として地元館「大阪ヘルスケアパビリオン」で、ペットとの共生がテーマの展示を行うと説明。横山氏は「可能な範囲でペットとの共生を訴えたい」と述べた。

また、府市側が高齢者ら向けに提案した入場日時の予約が不要な紙チケットについても、利用ルール案を巡り協会と意見が対立。この日の理事会では結論が見送られた。10月13日から始まるコンビニや旅行代理店での販売に向け、今後急ピッチで詰めの協議を行う。

両者の案は、交通機関や会場ゲートでの混雑を避けるために通勤時間帯を外し、予約なしで入場できる時間を午前11時以降とする点で一致する。しかし予約しないと入場できない「除外日」については、協会側がゴールデンウイークと盆休みの大型連休に加え、駆け込み需要が見込まれる8月中旬以降などと会期中の半分以上を提案。一方、開幕後の予約状況を見て除外日を決めると主張していた府市側は今回の理事会で妥協案を提示し、大型連休と閉幕(10月13日)の1カ月前を除外日とするとしたが、合意点は見いだせなかった。

万博会期中に隣接地で行われる、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の工事による万博会場への影響を巡っても、府市と協会で意見が対立。その後対策が示されたものの、両者の連携不足が指摘された。こうした懸念を払拭するように、十倉雅和会長は13日、「(府市と協会で)対立はあるが、万博を成功させるという点で一致し、建設的なやりとりをしている。不協和音はない」と強調した。

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