大阪の2歳女児死亡、35歳養父に大阪高裁が逆転無罪判決 1審は懲役12年も無罪主張
産経ニュース / 2024年11月28日 10時58分
大阪市東淀川区で平成29年、養子の女児=当時(2)=の頭部に何らかの衝撃を加え、死亡させたとする傷害致死罪などに問われ、1審で懲役12年の判決を受けた今西貴大被告(35)の控訴審判決公判が28日、大阪高裁で開かれた。石川恭司裁判長は1審の有罪判決を破棄し、全ての起訴内容について無罪を言い渡した。いずれも事件性の有無が争点だった。
今西さんは傷害致死罪のほか、女児に対する強制わいせつ致傷罪と傷害罪でも起訴。令和3年3月の1審大阪地裁の裁判員裁判は傷害罪を無罪としつつ残る2つの罪を認定し、検察側と弁護側の双方が控訴していた。石川裁判長は傷害致死罪と強制わいせつ致傷罪も無罪とし、検察側の控訴は棄却した。
傷害致死事件で争われたのは、心停止が暴行という「外因」によるものだったか否か。
急変後間もない頭部のコンピューター断層撮影(CT)検査で、硬膜下血腫やくも膜下出血が見つかっており、1審は、頭部外傷によって心機能をつかさどる脳の中心部分「脳幹」などが損傷し、心停止したと判断。急変時に女児と2人きりだった今西さんが犯人だと結論付けた。
一方で弁護側が主張したのは、心筋炎などの「内因」で先に心停止が起こり、その後に頭蓋内で出血したという〝逆〟の順序だ。
女児は119番の30分後に心拍が再開しており、一度途絶えた血流が再び戻ると、劣化した血管から出血してしまうという現象が頭蓋内で起きていたと指摘。脳自体には損傷がみられないという医学所見も踏まえ、死亡に「事件性はない」と無罪を訴えていた。
今西さんは今年7月に保釈が認められ、約5年5カ月に及んだ身柄拘束を解かれた。1審で長期の懲役刑の判決を受けた被告が、無罪を主張する控訴審の途中で保釈されるのは異例だった。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「逆転無罪」35歳男性が記者会見「僕は無実です いわれなき罪を着せられ、裁判の当事者となった」判決で目元押さえて涙ぐむ 2歳女児への傷害致死罪など問われる
MBSニュース / 2024年11月28日 15時15分
-
2歳女児死亡、養父に逆転無罪…大阪地裁の裁判員裁判では懲役12年判決
読売新聞 / 2024年11月28日 11時5分
-
大阪市の2歳娘暴行死、逆転無罪 大阪高裁、一審実刑の父
共同通信 / 2024年11月28日 10時55分
-
【速報】35歳の養父に「逆転無罪」判決 2歳女児への傷害致死罪 『虐待=外因か、病気=内因か』医学的論争の末の判決は全面無罪 大阪高裁
MBSニュース / 2024年11月28日 10時31分
-
2歳女児の死因は虐待か病気か、法廷で交わされた「医学論争」 無実訴え続ける養父の判決は
産経ニュース / 2024年11月27日 18時55分
ランキング
-
1【小沢一郎氏インタビュー】自民党幹部に伝えた石破政権の宿命「連立をきちんと組まない不安定な政権では有権者に迷惑、短命に終わる」
NEWSポストセブン / 2024年11月28日 7時12分
-
2「学校だより」でイラストを無断使用、賠償金17万6000円は教員が全額負担
読売新聞 / 2024年11月28日 9時0分
-
3猪口邦子議員宅の火災、警視庁などが実況見分 死亡2人の身元確認進める
産経ニュース / 2024年11月28日 11時21分
-
4「子供の小遣い程度」「到底納得できない」旧ビッグモーターが12万人へのお詫びに選んだ品
週刊女性PRIME / 2024年11月28日 7時0分
-
5北条氏政の墓所で卒塔婆を燃やした男、神社でご神木に火をつけた疑いで逮捕…樹齢250年の木から白煙
読売新聞 / 2024年11月28日 7時18分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください