介護タクシー利用女性に睡眠導入剤飲ませ現金奪う 元運転手の女を逮捕 大阪府警

介護タクシーの利用者に睡眠導入剤を飲ませ、現金を盗んだとして、大阪府警東淀川署は7日、昏睡（こんすい）強盗などの疑いで、「恵み介護タクシーケア」の元運転手で韓国籍の高恵静（コウヘヂョン）容疑者（63）＝大阪府摂津市鳥飼和道＝を逮捕した。「全然違う」と供述し、容疑を否認しているという。

逮捕容疑は、4月18日午前10時ごろ、大阪市東淀川区の路上で、介護タクシーを利用していた女性＝当時（74）＝に睡眠導入剤を飲ませ、車内で昏睡状態にさせて現金5万円とキャッシュカードを盗み、ATMで現金17万円を引き出したとしている。

同署によると、女性は通帳の再発行手続きをしに金融機関へ行くため、住宅型有料老人ホームから高容疑者の介護タクシーを利用。高容疑者が付き添い、手続きを済ませた。女性は金融機関からタクシーに戻る途中で、高容疑者に睡眠導入剤2錠を口に押し込まれたとみられる。

女性は事件翌朝に被害に気付き、5月に家族とともに同署に届け出た。女性が高容疑者の介護タクシーを利用するのは初めて。高容疑者の自宅からは女性に飲ませたのと同じ成分の睡眠導入剤が約70錠見つかったといい、同署が詳しく調べている。

介護タクシーは、介護が必要な人を対象に車椅子やストレッチャーでそのまま乗車できるようにした特別仕様の車両を使用しているタクシーサービス。