関電高浜原発1号機、50年超運転認可 安全性と長期安定稼働のモデルケースに
産経ニュース / 2024年10月16日 19時16分
国内で初めて50年を超える運転の認可を原子力規制委員会から受けた関西電力の高浜原発1号機(福井県高浜町)。国内で運転している原発の中では最も古く、11月に運転開始から50年となる。ほかにも関電の原発で高浜2号機や美浜3号機(同県美浜町)が50年に迫っており、今回の認可は国の政策として原発の安全性と長期安定稼働を実現するためのモデルケースになる。
二酸化炭素を排出せず、安定して電力を供給できる原子力発電の重要性は、近年の脱炭素化の方針や人工知能(AI)などの電力需要の拡大で高まっている。
国のエネルギー基本計画は令和12年度に発電量に占める原子力の電源構成比率を20~22%にする目標を掲げている。しかし、東日本大震災以降、国内の原発の再稼働は難航し、新規着工は途絶えている。
その結果、2年度の実績で原子力の構成比は5・5%と遠く及ばない。国が6年度内をめどに策定する第7次エネルギー基本計画に向けた議論は、現行計画の「可能な限り原発依存度を低減する」としている文言の見直しも焦点になっている。
国は5年2月に閣議決定した「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」で、原子力を最大限活用する政策に転換し、「次世代革新炉の開発・建設に取り組む」と明記した。
ただ、次世代革新炉は電力各社が開発を進めているものの、資金面や安全審査の制度設計が課題となり、実際の建設には至っていない。当面は既存の原発を安全を確保しながら維持、活用することが、安定したエネルギー確保にとって急務だ。
こうした事情から、運転50年超の原発の稼働は国のエネルギー政策を前進させる意味がある。関電は「原発を将来にわたって一定程度確保することが重要」との見方を示し、今回の認可を受けて安定稼働の実績を積み重ねたい考えだ。(桑島浩任)
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