シャチと食事を楽しめるレストラン こだわりの地産地消 スマシーリポート

神戸須磨シーワールド（神戸市須磨区）で足を運んでみたいのが「シャチのみえるレストラン」。オルカスタディアム1階にあるビュッフェレストラン「ブルーオーシャン」は、パフォーマンス中のシャチが水の中でどんな動きをしているのか、透明のアクリル板（横約21メートル、高さ約3メートル）ごしに鑑賞しながら食事できる。シャチのダイナミックな動きを楽しみながらの食事は格別だ。

レストランはフレンチをベースにした地産地消の和食や洋食、中華料理のビュッフェ。神戸牛を使ったカレーや但馬鶏と六甲マッシュルームを煮込んだ「フリカッセ」、瀬戸内シラスのキッシュなどが並び、2カ所に設けられた「ライブキッチン」スペースで和牛のローストビーフなどを調理する様子を楽しむこともできる。

兵庫県産の食材は、フランス料理界で最高峰の称号「ディシプル章」を受賞したことがある総料理長の山本健さんが選んだ。

「おいしくても形がいびつだと廃棄されてしまうなどの生産者の苦労を聞くと、食材との向き合い方も変わる」と山本さん。農家や牧場、漁業の現場に足を運び、生産者と話しながら食材を決めている。

「ホテルのレストランとは違い、あくまでシャチが主役」。こうした考えのもと、客の目の前で調理するライブキッチンや、食材を魚やペンギンの形にするといった視覚的にも楽しんでもらえる工夫を凝らす。山本さんは「シャチが泳ぐ姿を見ながら料理も楽しんでもらいたい」とその思いを語ってくれた。（西浦健登、写真も）