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「君の長所を活かして警察官に」大阪府警、警察官募集にアニメ活用、専門学校生が協力

産経ニュース / 2024年11月15日 10時11分

警察官は自分の長所を生かせる仕事―。少子化などで若手人材の獲得競争が激しくなる中、大阪府警は専門学校「HAL大阪」(大阪市北区)の学生とタッグを組み、警察官募集のアニメ動画を制作、公開した。交番勤務や音楽隊、警察犬の指導手…。多岐にわたる警察官の仕事をアニメで表現。「やりがいと魅力を知ってほしい」(府警幹部)との思いを込めた。

動画は高校生を対象とした令和6年度採用選考のPR用。府警が同校に動画制作を頼んだのはこれが初めてではない。「アニメにすることで堅苦しい警察官のイメージを変えたい。若い人にもっと注目してもらうために交流サイト(SNS)との親和性も考慮した」。府警警務課の山内祐吾採用センター長は、アニメ制作の背景をこう話す。

2年に採用募集動画の制作を同校に依頼。これまでに動画計3本の提供を受け、ユーチューブの「大阪府警察安まち公式チャンネル」アカウントに投稿し、計7千回以上視聴されている。

今回の動画は同校4年の学生約30人が3班に分かれて1本30~45秒の計3本を制作。同チャンネルや南海難波駅(大阪市中央区難波)前のデジタルサイネージで放映している。

うち1本の動画では、動物好きの少女が警察犬のハンドラー(指導手)に、楽器の演奏が得意な少女は音楽隊に、足が速い少年は逃走犯を捕まえる地域警察官に-と若者たちが自分の長所を生かして警察官として活躍するストーリーが描かれている。

動画のBGMは府警音楽隊が演奏した。学生らは府警の協力のもと詳しい業務内容に加え、制服や車両といった資機材も正確に再現。「警察官はどんな長所でも生かせる職場だ」というメッセージを込めた。

10月31日には山内採用センター長が同校の学生に感謝状を手渡した。受け取った山形駿雅さん(22)は「どんな個性、特技を持つ人でも大阪府警には必ず活躍できる場所がある。視聴者から警察官を目指す人が出てきてくれたら」と語り、保木本(ほきもと)萌さん(22)は「警察官は正義の味方であこがれの仕事というイメージがある。誰でもヒーローになれると伝えたかった」と振り返った。

府警警務課によると、平成25年度以降の採用応募者数は、30年度の1万749人をピークに年々減少傾向にあり、令和5年度は5839人。この5年で4割も減少している。

高校生を対象とした府警の採用の締め切りは22日まで。山内採用センター長は「動画を通して警察官を志す若者が一人でも増えてくれれば」と期待を寄せている。(土屋宏剛)

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