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陰謀の中でも腹は減る いたるところに登場する食事の数々 炒飯狙撃手(張國立) ダニーの食読草紙 将棋棋士・糸谷哲郎八段

産経ニュース / 2024年6月25日 11時0分

いつであっても、どんな仕事をしていても、必ず食事は摂らざるを得ない。出来るなら美味い物を食べたいと思ってしまうのが、人の業だろう。

本稿で紹介する「炒飯狙撃手」はイタリアに潜入し、炒飯を売りながら暮らす狙撃手と、台湾の反黒科(やくざ対策課)刑事との二人の主人公が、ローマはスペイン広場での台湾総統府顧問の暗殺と、台湾のホテルでの海軍士官の謎の自殺の二つの事件をきっかけに陰謀の渦中へと誘われていく物語である。

実際の未解決事件がモデルになっているという、物語の中核であるサスペンス部分の面白さもさることながら、この作品を彩るのは至るところに登場する食事の数々だ。

若き狙撃手がイタリアで営む店で作っているチャーシューの代わりにサラミが入っているものにはじまり、各所で食べることとなる炒飯の数々、台湾・基隆での自殺事件を捜査する警官達が楽しみにする基隆名物・栄養三明治(栄養サンドイッチ、揚げたコッペパンの中にトマト・キュウリ・煮卵などの具を挟み、甘いマヨネーズなどで味付けしてあるもの)、台湾における定番の朝食としても知られる出汁を取った豆乳スープであるところの豆漿(ドウジャン)に牛肉を小麦粉の生地で包む牛肉捲餅、そして昼の定食に紅酒燉牛肉(牛肉のブルゴーニュ風)定食などなど、有名な台湾のグルメが目白押しだ。

上質のサスペンスを読書しながら、同時に台湾のグルメも味わった気分になることが出来る。読み終えた際には近くの台湾料理の店を調べだしているかもしれない一冊だ。(将棋棋士 糸谷哲郎八段)

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