1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

シンク備え電源も キャンピングカーで生活可能な便利内装開発 滋賀の自動車販売会社

産経ニュース / 2024年12月11日 17時5分

災害時のシェルター(避難場所)にも活用できるキャンピングカーの内装キットが注目を集めている。車の改装や販売を手がける「グッドサン」(滋賀県愛荘町中宿)が先月発売した「GSワゴン」。シンクを備え、携帯ガスコンロ、ポータブル電源、電子レンジなどが収納できる。社長の谷口寿一(ひさかず)さん(51)は、「キャンプや車中泊はもちろんだが、地震や台風、豪雨など災害時にも活用してもらえる」と話している。

能登半島地震きっかけ

「高齢の男性が軽自動車の中で1週間以上も寝ているというニュースを見た。相当悲惨な生活で、社会貢献という意味でキャンピングカーを活用できないかと考えた」

今年1月1日に最大震度7を記録した能登半島地震。谷口さんがキャンピングカーの内装キット「GSワゴン」を開発するきっかけだった。

キットは上下が分離でき、全体の寸法は高さ約93センチ、幅約86センチ、奥行き約38センチで、価格は約23万円。シンクを備え、携帯ガスコンロなどのほか調味料、食品調理器具などの収納スペースもある。

コンパクトな軽自動車に搭載できるやや小さめの「GSワゴン ショート」(高さ約41センチ、幅約57センチ、奥行き約36センチ)もある。ともに車内だけでなく屋外でも使用できる。

貸し出しの予定も

「もともと、もの作りが大好き」という谷口さん。車の板金と塗装を専門にしていたが、数年前から車の内装を手掛けるようになった。

大工の親戚と組んで、日本建築の良さを生かした特別仕様のキャンピングカーを発売した。木のぬくもりがあり、サブバッテリーシステムを搭載して家電製品を使うこともできる。その延長線上に「GSワゴン」シリーズがあるという。

谷口さんは「GSワゴンは荷台のある車なら車種を問わず、どんな車にも対応できる」といい、「今後は災害時の避難所として、GSワゴンの貸し出しも進める予定」と話している。

問い合わせは、グッドサン(0078・6041・0191)。

キャンピングカー需要拡大

一般社団法人「日本オートキャンプ協会」によると、キャンピングカーの需要はコロナ期に家族だけで移動できる旅行ツールとして拡大。その後も各地で発生する地震や異常気象などによる災害時の避難所として注目され、堅調に需要は拡大しているという。

キャンピングカーの登録台数は11万3453台。前年に比べ4822台(4・3%)増加している(令和5年3月、自動車検査登録情報協会調べ)。

災害時の活用としては、今年11月、一般社団法人「日本RV協会」と総務省が「災害時におけるキャンピングカーの提供に関する協定」を締結。大規模災害時には総務省の派遣職員の宿泊場所としてキャンピングカーを貸与する。

一方、キャンピングカーの愛好家などが「快適に安心して車中泊ができる場所」として、24時間利用が可能なトイレ▽入浴施設が近隣にある▽ごみ処理が可能―などの条件を満たした車中泊スペース(RVパーク)は令和5年には、全国で300カ所を超えている。(野瀬吉信)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください