ご当地アイドルの激戦区大阪 500組時代到来 かつての「不毛地帯」が活況
産経ニュース / 2025年1月20日 10時30分
今や一般用語となった「ご当地アイドル」。全国で2500組(昨年7月時点)を超えている。中でも大阪府はこの10年で約10倍の500組を突破し、全国の2割を占める激戦区だ。かつてはメジャーバンドの「定席」だったライブハウスやホールを満席にするご当地アイドルもあるなど、活動が活発化している。ご当地アイドルのはしりともいえるAKB48の結成20周年となる令和7年を迎え、関西の状況を追いかけた。
今月5日、大阪市浪速区のライブハウス「Zepp Namba」で「AIR FES OSAKA 新春!SPライブ」が開かれた。年明け最初の日曜日をご当地アイドルたちで盛り上げようという企画。大阪で活動する約30組のグループが出演した。
収容人数約2500人のZepp Nambaは、数々のメジャーアーティストや「モーニング娘。'25」らを擁する芸能事務所「ハロー!プロジェクト」所属のアイドルがひんぱんに立つことで知られる。「AIR FES」を企画した実行委員会のメンバーでイベント制作会社の山本肇代表は「存在感のあるグループが増え、大阪のアイドル文化を支える基盤ができてきた」と手応えを感じている。年数回のペースで同様の大規模イベントを企画していくという。
「日本ご当地アイドル活性協会」(東京)によると、東京を除く46道府県を拠点に活動するアイドルは増加を続け、昨年7月時点で2500組を突破。500組超の大阪府では、数千人規模のアイドルが活動していることになる。
平成18年に大阪のご当地アイドル第1号とされる「OSAKA翔GANGS」が誕生したころは、東京の大手芸能事務所が大阪発のアイドルを次々に仕掛けたが注目されず、大阪は「アイドル不毛地帯」と呼ばれたという。
「流れが変わったのは新型コロナウイルス禍が明けてから」と大阪の芸能事務所関係者は話す。アイドルたちは年間100~200本のライブをこなし、ファンのイメージも変わってきた。東京ほど市場は大きくないが「多額な投資はせず小規模な事務所が細々と運営できている」という。
関係者の連携活発
このころから大阪での大規模ライブも活発化。名村造船所跡地の「クリエイティブセンター大阪」(大阪市住之江区)で令和4年に始まった「大阪造船所アイドルフェス」は延べ100組以上が参加する一大イベントとして定着してきた。「AIR FES」は芸能事務所とイベント制作会社の2社で実行委員会をつくり協業。「関係者が連携して盛り上げようという意識が強い」という。
最近では「心斎橋BIGCAT」(同市中央区)や「なんばhatch」(同市浪速区)といったメジャーアーティストたちが立つ巨大ステージでのワンマンライブも増えている。なんばhatchを擁する複合施設「湊町リバープレイス」にある大階段は、ご当地アイドルライブの〝聖地〟になりつつある。
今月12日には8人組の「カラフルスクリーム」がサンケイホールブリーゼ(同市北区)でワンマンライブを行い、約900枚のチケットが完売。6月にメジャーデビューする。
大阪のアイドル業界に約17年携わってきた芸能事務所「SP!Ke(スパイク)」(同市浪速区)の西川佐登志代表は「初期と比較すれば環境も規模も大きく変わった」と話す。
西川さんは平成19年、2人組の「MarryDoll」結成に携わり、テレビ大阪の深夜番組「アイドルスナイパー」を手がけるなど大阪の業界を牽引(けんいん)した。
当時、大阪のサブカルチャー発信地、日本橋には2つしかライブハウスがなく、大阪で活動するアイドルも数十人程度。「アイドルイベントを企画しても出演者の確保に苦労した」と振り返る。
楽曲と女性ファン
現在の状況について西川さんは「バンド人気の低迷を補う形でアイドルが台頭してきた。ホールにとって、一定の集客がありドリンク代でそれなりの収入が見込めたことも大きいのでは」と指摘する。
現在、西川さんは日本橋でライブハウスを経営する一方で、3人組の「Lunouir Tiara-ルノティア-」をプロデュース。交流サイト(SNS)で情報発信する。2月から東京、名古屋、大阪でのツアーを実施する。「地道にファンを増やす努力を重ねてきたが、SNSで注目されれば全国にファンを獲得できる」とSNSも追い風になっているという。
活況の大阪のアイドル業界はどうなっていくか。西川さんは「グループが生き残る条件はいい楽曲を持っているかに尽きる。そのうえで、いかに女性ファンを獲得できるかがポイント」と話す。(格清政典)
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