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「モチベーショナルスピーカー」聴衆笑顔に 元フェンシング日本代表、木村毬乃さん

産経ニュース / 2024年9月11日 18時0分

パリ五輪出場を目指していた元フェンシング女子サーブル日本代表の木村毬乃(まりの)さん(31)=大津市出身、フリー。長年代表選手として活動してきたが夢はかなわなかった。だが、いつまでも落ち込んではいない。すべてをかけて第一線で戦ってきたアスリート生活に続くセカンドステージで目指すのは、〝モチベーショナルスピーカー〟。わかりやすくいえば、元プロテニス選手の松岡修造さんのように多くの人を笑顔にする職業だという。

元気づけたい

<この度、引退決意をいたしました>

今年7月7日、SNSで、アスリートとしての引退を報告した。セカンドステージについては次のように記した。

<〝フェンシングの木村毬乃〟ではなく、〝木村毬乃〟として多くの方と笑顔が共有できるような生き方をしていきたいと思います>

<〝モチベーショナルスピーカー〟を軸に多方面で活躍できるように頑張ります>

モチベーショナルスピーカーとは、簡単にいうと聴衆をポジティブ(積極的)に、前向きにする話し手。話を聴いた人たちが少しでも前に前にと世の中を楽しく生きやすくなるきっかけを作る職業だという。

「これまでの経験を生かして、多くの人を励まし、元気づけたい。誰もがダイヤの原石であり、誰もが人生のダイヤモンドメダリストとして楽しく生きるために」

地元滋賀のために

引退報告はしたが、年内の試合は地元滋賀のために出場する。

8月、和歌山で開かれた第78回国民スポーツ大会近畿ブロック大会には、初めて滋賀代表メンバーとして出場した。

成年女子部門では、フルーレが3位、サーブルが1位で、総合成績2位。10月に佐賀県で開催される国スポへの出場権を手に入れた。滋賀県フェンシング協会の渡辺一生会長によると、成年女子としては平成3年の石川国体以来33年ぶりの快挙だという。

12月には大津市のウカルちゃんアリーナ(滋賀県立体育館)で開催される第77回全日本フェンシング選手権大会(団体戦)に出場する。来年、地元で開催される「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」のリハーサル大会で、「大好きな地元滋賀のためにできるだけのことはしたい」と意気込む。

国スポ、障スポでは、PR活動にも全力を尽くす。

言葉が次々と

モチベーショナルスピーカー。目指すものは簡単ではない。ただ、自信はある。

「小中学生、高校生や浪人生を前に講演をするが、台本や原稿は用意しない。雰囲気とフィーリング。次から次へと言葉が出てくる」

これまでもアスリートとして、講演の機会は多かったという。

両親、おじ、おばがフェンシング競技出身で、生まれたときからフェンシングに親しんだ。以降、すべてをかけて打ち込んだ。この間には、「自分が敵になった日々」「『死ね』があいさつ代わりだった時期」「命を絶とうと思うほど絶望したこと」など、いろいろ経験した。それだけに話題は豊富だ。取材時も立て板に水を流すように話し続ける。それも、大きな声で、楽しそうに。

〝木村毬乃〟の名がとどろくのもそう遠くないのではと感じた。(野瀬吉信)

木村毬乃さん 平成5年、大津市出身。地元の小中学校を経て、滋賀県立石山高校に進学。高校2年でジュニアオリンピック大会優勝、3年のインターハイ準優勝。同年、最年少(当時)で日本代表入り。法政大学4年のインカレ(全日本学生選手権)では個人優勝を果たした。卒業後はアスリート社員として活動していたが、令和3年夏に退社し、フリーとして活動する。公式ホームページ(https://kimura-marino.jp)。

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