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災害時の停電、警察官が対応学ぶ 関電送配電、滋賀県警で講習会

産経ニュース / 2024年6月26日 15時0分

近畿地方も梅雨入りし、本格的な降雨災害の季節になった。そんな中、台風や豪雨、地震などの自然災害で停電が発生した際の復旧作業や現場対応について警察官が学ぶ講習会が21日、滋賀県警本部で開かれた。講師を務めた関西電力送配電滋賀本部(大津市におの浜)統括グループの木崎正治地域統括部長は、「信号機や住民のライフラインを早期に回復させるために協力して有事に連携していきたい」と話していた。

受講したのは災害時に現場に出動する機会が多い県警本部の交通、地域、警備各部の担当者約30人。

■配電線事故300件

講習では、まず、「配電設備の概要」として、最も高いところを高圧線、その下を低圧線が走るなど電柱のしくみや停電原因などの説明を受けた。

滋賀エリアでの昨年の配電線事故は386件。件数は自然災害に大きく左右されるが、年間約300件で推移している。事故原因別では、「雷」「鳥獣・樹木(ツルなど)」が約半数を占めている。

「電柱被害の事例」では、土砂崩れによって折損した電柱の画像を示しながら状況を説明。停電発生時には、原因区間を自動的に検出し、故障区間以外へ自動的に電気を送る「配電自動化システム」の仕組みなど、停電復旧の流れを確認した。

■安全離隔距離は2メートル

「切れた電線を見つけたら…」

いち早く災害現場に駆け付ける警察官には、自らの安全確保と2次災害を防ぐ対応が求められる。

「切れた電線の注意点」では、安全のために電線から確保しなければいけない距離(安全離隔距離)が「100・200ボルトは2メートル」と説明を受けた上で、「セーフティーコーンで囲うなどして、人や車が近寄らないような措置をしてほしい」と対応を教わった。

講習会を実施した県警交通規制課の山﨑茂和次席は、「停電の対応など専門的なことをプロから直接説明を受けられる機会はありがたい」と話していた。

関西電力送配電滋賀本部統括グループの大西健司さん(52)は、「災害時に一番に臨場するのは警察官のみなさん。停電復旧の流れを知ってもらえば現場対応に役立てていただける」と講習会の意義を語っていた。

(野瀬吉信)

■アプリで通報、チャット機能も

「切れた電線、折れた電柱を見つけた」。私たちが自然災害時に電気設備の異常事態に遭遇するケースもある。その際の対応について、関西電力送配電の大西さんは、「触らず、近寄らず、まず、自分の安全確保をしてほしい」と注意喚起する。その上で、余裕があれば、「関西電力送配電に通報してほしい」という。

停電情報の通知を受けたり、復旧状況を確認したりと便利な「関西停電情報アプリ」には、電線など電気設備の異常に気付いたときに問い合わせや連絡ができるチャットサービスがある。画像も送ることができるので、災害などの緊急時には素早く対応できるという。

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