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ミスタータイガースに抱いた憧れ、野球愛をアートに 大阪で元高校球児の銅版画家が個展

産経ニュース / 2024年7月26日 14時0分

大阪市中央区の高島屋大阪店で「重野克明展 はぐれ画家印象派」が開催されている。千葉県出身の銅版画家である重野克明さん(49)は、地元のヒーローである「ミスタータイガース」こと、プロ野球元阪神の掛布雅之さんに憧れた元高校球児という異色の経歴の持ち主だ。展覧会に並ぶ作品にも、野球への思いが詰まっている。

普段は庭での草むしりや近所の風景など、日常の光景を題材にした作品が多い。今回の会場で目につくのは、差し向かいに飾られている投手と捕手。日本画の顔料を使って描かれたピッチャーの絵は「俺はまだ投げている」、その投げたボールを受ける位置のキャッチャーは「良い捕手」というタイトルだ。

「投手は動きを描くのが難しいですね。絵の具を重ねたため、捕手よりもくすんでしまいましたが、ボールは白さを強調しています。手の返しを見てもらうと、球種は得意なスライダーだと分かるはず」

掛布さんに憧れて野球に打ち込み、高校は静岡県の強豪校へ進んだ。「甲子園」への夢は破れ、アートの道を選ぶ。東京芸術大大学院修士課程修了。版画専攻だったので銅版画に軸足を置くが、絵画もやれば陶器も作る。

今回も掛布さんをイメージして作った陶器のヘルメットを出品。表のショーウインドーには「補欠の男」など、油彩の野球絵画の作品も掛かっている。

実は野球は今も続けている。近所の草野球チームに所属し、三塁手兼救援投手としてレギュラーを張る。「週末は試合をしています。昨年まで打順は4番だったのですが、今年は打てなくて7番降格」と明かした。

出品した67点には水墨画、日本画、クレパス画などバラエティーに富み、まさにアート界のユーティリティープレーヤー。「版画がいいね、と言われることが多いのですが、他の作品の評価が逆転してくれれば、とも思います」と話した。8月5日まで。問い合わせは高島屋大阪店(06-6631-1101)。(正木利和)

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