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寄席で芸人は育つ 笑福亭鶴二 hanashikaの時間。

産経ニュース / 2024年10月8日 12時0分

9月は天満天神繁昌亭、動楽亭、神戸新開地・喜楽館と3館の寄席に出演させていただきました。それぞれの劇場では、持ち時間も空気感も変わります。

今回、繁昌亭での私の出番は3番目でした。3番目は持ち時間15分で、お客さまを盛り上げ、山場を作る役目です。寄席は中トリ、トリに向かってのバトンリレーなんです。

動楽亭、喜楽館では、それぞれトリと中トリの出番をいただきました。こちらは、持ち時間が25~30分でしたので、しっかりと務めさせていただきました。

寄席は毎日お客さまが変わります。演者はその日のお客さまの雰囲気に合ったネタ、前の出番の方にかぶらないネタ、ポジションに合った演目を出番直前に決めるのです。このネタ決めは何の打ち合わせもありません。

寄席では連日、演目を変えるわけではありません。同じ演目でも、その日の空間、雰囲気で微妙に演じ方や内容、せりふが変わるのです。舞台は生き物ですから、演者から突然出た言葉や間が後々、その演者の持ち味、オリジナルになっていくのです。それを楽しんでいただくのが寄席の醍醐味だと思います。

その場でしか伝わらない、生だからこそ伝わるところも多々あると思います。お芝居でも同じ役者さんの演技が初日、中日、楽日でどう変わるのか。また、アドリブが出る瞬間を楽しんでおられるお客さまも、たくさんいらっしゃいますよね。

「寄席で芸人は育つ」と師匠方がよくおっしゃっておられましたが、まさにその通りだと思います。芸人を育てていただいている、温かいお客さま方に本当に感謝でございます。

笑福亭鶴二独演会

11月3日午後1時から、大阪市立阿倍野区民センター小ホール。笑福亭鶴二「藪入り」「二番煎じ」「平の陰」、ゲストに桂福団治、内海英華。鼎談あり。前売り3500円、当日4000円。予約・問い合わせは松竹芸能(06-6258-8085)。

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