西日本唯一のシャチ ホテルのプールでイルカと触れ合いも 新たな観光スポット「スマシー」の魅力
産経ニュース / 2024年6月27日 11時0分
神戸市須磨区の市立須磨海浜水族園跡地に1日オープンした「神戸須磨シーワールド」。愛称も旧水族園の「スマスイ」から「スマシー」となり、ホテルを併設した大型レジャー施設に生まれ変わった。オープンから約1カ月、地域の新たな顔になりつつある。
スマシーを構成するのは、オルカ(シャチ)スタディアム▽ドルフィンスタディアム▽アクアライブ-の3つの棟。計約560種、約1万9千点の生き物が暮らす。
西日本で唯一となるシャチの展示は最大の目玉。オルカスタディアムではダイナミックなパフォーマンスを披露する。メインプールの水量は約3500トン。ほかの3つのプールも合わせると総水量は約8500トンで、学校にある平均的なプールの数十倍にもなる。
シャチは38歳のステラと18歳のランの母娘。それぞれ名古屋港水族館(名古屋市)と鴨川シーワールド(千葉県)からやってきた。1日に数回行われるパフォーマンスでは、大きくジャンプして水しぶきを立てたり、観客に尾びれで水をかけたりするため、びしょぬれになるのも楽しみの一つだ。
メインプールはビュッフェレストランの「ブルーオーシャン オルカスタディアム」に面しており、泳ぐシャチを見ながら食事を楽しむことができる。時間が合えばショー中のシャチの水中での様子も観察できる。
スマスイで展示していた生き物の約9割は引き続き展示。プールの中でイルカがどのような動きをするのか見えるようにしたドルフィンスタディアムなど、展示手法を変えているという。
スタディアムの前にあるショップ「ブルーフラッグ」では、外れのない「オルカくじ」も用意。大きさの異なるシャチのぬいぐるみが必ず当たるため、大盛況となっている。
「遊び」と「学び」
スマシーの注目ポイントを総支配人の水村樹人(みきと)さんに聞いた。
--シャチ展示の工夫は
「パフォーマンスだけを楽しんでいただくのではなく、生態や特徴を知るオルカラボとオルカホールを併設している。エンターテインメント(遊び)とエデュケーション(学び)を合わせた造語『エデュテインメント水族館』をキーワードに運営していきたい」
--シャチ以外も教育の部分を重視していくのか
「例えばマゼランペンギンはプールの横に陸地を設けて、本来の生活環境に近い形で展示できるようにしている」
--神戸須磨シーワールドホテルも併設している
「イルカが泳ぐプールがあり、触れ合いができるオプションも考えている。水槽付きの部屋も6室用意している。飼育員がメンテナンスを行う点も、水族館のオフィシャルホテルならではかなと思う」
--今後に向けて
「スマスイはファンもたくさんいらっしゃる水族館だった。今まで同様に、誇りに思っていただけるような、何度も訪れていただけるような水族館を目指したい」(弓場珠希)
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