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ゴッドハンド目指し草津で奮闘 元阪神トレーナー、柔道整復師・鍼灸師の吉田優也さん プロフェッショナル

産経ニュース / 2024年8月4日 16時0分

「施術を受けても元に戻ってしまったら、何年も通わないといけない。神経を整える施術が大切です」

滋賀県草津市の優整体院の吉田優也院長(35)は施術哲学に自信を持っている。〝ゴッドハンド〟として道を究めると誓い、奮闘する毎日だ。

根底にあるのは、小学4年から始めた野球経験。内野手として奮闘していた。

「小学校のころはプロを目指していたが、中学のときには現実が見えた」と振り返る。しかし、祖父、父の夢でもあった甲子園出場を目指し、血のにじむような練習を続けた。

毎日計15キロのランニング、800回の素振り…。「当時、県内の中学生で僕より練習した子はいないんじゃないか」と思えるほどの練習量だった。

県立北大津高校に進学。しかし、入学直後に肘に痛みを感じた。野球肘だった。医療機関に通っても、よくならない。焦りもあり、2年生になって練習を再開。結局、最後まで完治せず、痛み止めを飲みながらプレーを続けた。

3年の春、同校はセンバツ出場を果たした。2回戦まで進み、自身もフル出場し、安打を放った。夢をかなえることができた満足感はあったが、痛みがなければ「あのひと振りは違ったかもしれない」という思いが施術家の道へと誘った。

卒業後、京都医健専門学校に進学。柔道整復師を目指す。

1日8時間以上の猛勉強の結果、成績はトップクラスだった。国家試験に合格し、柔道整復師に。3年後には鍼灸師の資格も取得した。卒業後は、地元の整骨院に就職。7年後には2号店の院長を任された。

転機は令和元年冬。プロ野球・阪神タイガースでトレーナーの欠員があった。一般公募はしていなかったが、「師匠」と仰ぐ整骨院代表の縁で推薦をもらい、合格。翌シーズンから、若手の選手たちを中心に施術を担当した。

「自分がかつて目指したプロ野球選手を目の前にして、貢献できてるってこんなうれしいことはなかった」と振り返る。選手本位の施術方針で信頼を増し、チームに貢献することに喜びを感じた。

一方で、施術家としてのゴールはそこではなかった。さらなる高みを目指すため、3年のシーズンオフに退団。選手からは止められたが、決意は固かった。

元いた整骨院の院長に復帰後、独立を決断し、5年3月に草津市内に「優整体院」を開設。かつての自身のようにケガに悩む野球少年、長年の痛みに悩まされる中高年、サラリーマンらさまざまな人が訪れる。

どんな人でも、痛みから解放されれば、人生は必ず好転する。自らの技術が人々の人生の助けになる。

「施術を受けられた人は、驚きを超えて感動していることさえある。人生の分岐点を預かり、目の前の来院者の人生を豊かにすることができる仕事」

やりがいと誇りを持ち、施術の現場に立ち続ける。(木津悠介)

柔道整復師になるには 

打撲や捻挫、脱臼、骨折など外傷の手当てをする専門職。養成施設として認定されている専門学校や大学などで所定の科目を履修し、国家試験に合格しなければならない。接骨院・整骨院で働くほか、スポーツトレーナーとして活躍する人も多い。

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