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サッカー経験を人生に生かして 障害者向けスクール設立、元Jリーガー・大杉誠人さん

産経ニュース / 2024年9月18日 14時0分

子供たちにサッカーを通じて自立した人になってもらおうと、元Jリーガーが障害者向けサッカースクールを設立した。代表の大杉誠人さん(41)は昨季限りで現役を引退。「サッカー人生は長くない。ここでの経験が人生の支えになってくれれば」と話している。

滋賀県守山市を中心に活動する障害者向けサッカースクール「FCeight∞(エイト)」。「障害を持つ子供がサッカーをする受け皿になれれば」と、今年4月に設立された。

スクール生は、小学生から高校生まで25人ほどで、知的障害や運動機能障害がある子供たちが懸命にボールを追っている。現在は守山市内の体育館やグラウンドを中心に月2回ほど活動している。

スクールで大切にしているのは子供たちの個性。サッカーは複数の選択肢の中から瞬時に判断を求められるスポーツで、「まずは子供たちの決断を尊重して、こういうアイデアもあるよと提示するようにしています」と大杉さん。「できなくてもいい。やろうとチャレンジすることが大切なんです」と話す。

スクールを通じ、体を思ったように動かせるようになったり、感情をコントロールできるようになったりすることも。あるときの練習では、残り4分で5点差で負けていた子供が「どうやったらあと6点取れるの?」と真顔で話しかけてきたこともあった。活動を重ねるたびに、子供たちの心身の成長を実感しているという。

大杉さんは大学卒業後の平成17年、JFLの佐川印刷SC(現SP京都FC)に入団。その後複数のクラブを渡り歩き、25年にカマタマーレ讃岐に移籍した。

Jリーガーとして唯一の出場は、クラブがJ2に昇格した翌26年7月のジュビロ磐田戦。敵地ヤマハスタジアム(静岡県磐田市)でのデビューは、すでに30歳を超えていた。

「1試合だけの出場でしたが、本当にいい経験になった。ずいぶん遠回りしましたけどね」

ディフェンダーとして、リーグを代表する選手と対峙したことは、今も糧となっている。舞台は違えど、子供たちにも対外試合などを通じて、こうした〝特別な経験〟をしてもらいたいと願っている。

「障害者サッカーの日本代表になるのもいいし、違う競技に進むのもいい。ここでの経験が子供たちにとって人生のベースになってくれればうれしいですね」とメッセージを送った。

おおすぎ・まさと 昭和58年生まれ、広島県出身。日本サッカー協会B級コーチ、日本発達支援サッカー協会アシスタントコーチ。現役時代は「SAGAWA SHIGA FC」や「カマタマーレ讃岐」、「MIOびわこ滋賀」(現レイラック滋賀FC)などで活躍。今年4月に「FCeight∞」を立ち上げた。問い合わせはクラブのインスタグラム=2次元コード=まで。

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