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「爬虫類生態館アイファー」 生息地再現し爬虫類や両生類など39種展示 園長は獣医さん

産経ニュース / 2025年1月18日 11時0分

天王寺動物園(大阪市天王寺区)は、1月1日に開園110周年を迎えました。本年もどうぞよろしくお願いします。今回は、干支の巳年にちなみ「爬虫(はちゅう)類生態館アイファー」の紹介をしたいと思います。

爬虫類生態館アイファーは、平成7年3月にオープンしました。館内では、爬虫類の他に無脊椎動物、魚類、両生類等の複合展示を行っているため、I(invertebrates・無脊椎動物)、F(Fishes・魚類)、A(Amphibians・両生類)、R(Reptiles・爬虫類)のアルファベットの頭文字を進化の順に並べて「IFAR(アイファー)」という愛称が付けられました。

平成7年の同時期に策定された計画では生態的展示を目指していましたが、すでに計画されていた爬虫類生態館アイファーは、その先陣を切って建築されました。

昭和45年に建築された爬虫類舎を建て替える為に、平成2年5月に爬虫類館建設プランニング委員会が組織されました。展示の基本方針は、展示種を少なく爬虫類以外の種も交えた複合展示とし、気候区も考慮し、日本の動物も展示するという考えでプランニングされました。

平成3年度には爬虫類館基本構想、基本計画の策定に着手しました。比較展示ゾーンと日本の自然ゾーンの2つを基本テーマとして、爬虫類を中心に魚類、両生類、鳥類、昆虫類などの無脊椎動物を各気候区分に応じ、その生息地を再現する生態展示を取り入れることを基本概念としました。実施設計では、北米の先進的な動物園や水族館を参考にしたそうです。

日本の自然をイメージさせるためにエントランス付近を京都・芦生(あしう)の照葉樹林をイメージし、建物の外周を擬岩、擬木、植栽で覆うことにしたそうです。日本で初めての試みだったといいます。

現在、アイファーで展示している種類は、爬虫類25種(ヘビ4種、ワニ2種、カメ10種、トカゲ9種)、両生類4種、魚類8種、無脊椎動物2種の合計39種で、その他バックヤードにもたくさんの両生爬虫類を飼育しています。ぜひ巳年のこの機会に、爬虫類生態館アイファーにいらしてください。(天王寺動物園園長・理事兼務 獣医師 向井猛)

むかい・たけし 神奈川県藤沢市出身。北海道大大学院獣医学研究科修士課程修了後、札幌市の円山動物園で獣医や職員として勤務した。令和3年4月から天王寺動物園園長。漫画『動物のお医者さん』に「M山動物園の向田獣医」として登場した。

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