米中、再び〝制裁合戦〟の淵に トランプ関税 予定通り発動 期限までに対中協議なし
産経ニュース / 2025年2月4日 19時55分
【ワシントン=坂本一之、北京=三塚聖平】トランプ米大統領はメキシコとカナダへの関税圧力で、昨年11月の米大統領選で訴えた国境管理の強化を実現した形だ。だが、追加関税の発動期限までに協議を行わなかった中国が対抗措置を発表したことで、米中両国は再び制裁合戦に突入する事態に直面している。
「非常に友好的な話し合いだった」。トランプ氏は3日、メキシコのシェインバウム大統領との協議をこう振り返った。トランプ氏はメキシコに対して高圧的だったが、協議で成果を引き出すと矛を収めた。カナダのトルドー首相との2回の協議では、1回目の協議後に手応えを感じたのか、記者団に「カナダは非常に手ごわい」と持ち上げる余裕も見せた。同国からは国境警備の強化に加え、経済面での成果も引き出す構えだ。
カナダとメキシコは報復関税などの対抗措置を表明し、トランプ氏が譲歩するよう圧力をかけていた。
中国、対抗措置準備
一方、事前に報復関税を示唆していなかった中国側とは協議が行われず、予定通り関税が発動された。中国が直ちに発表した報復措置は関税だけでなく輸出規制や米企業の調査を含む幅広い内容で、入念に準備していたことがうかがわれる。
中国商務省は4日の報道官談話で、米側の措置について「断固反対し、誤ったやり方を直ちに正すよう求める」と反発した。
中国は対抗措置で応戦しつつ、米国との協議で妥協点を探るとみられる。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は3日、中国政府が米政府に示す最初の提案を準備していると報じた。
ただ、フェンタニルのほか、米国が抱える巨額の貿易赤字に不満を抱くトランプ氏との間で、落としどころを見つけるのは容易ではない。中国税関総署の統計では、中国の対米貿易黒字は2024年に3610億ドル(約56兆円)に上っている。
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