米共和党「レーガン党」から「トランプ党」に 成果なければ議論も クエール元副大統領
産経ニュース / 2024年11月27日 18時52分
【ニューヨーク=坂本一之】ダン・クエール元米副大統領は26日の産経新聞のインタビューで、トランプ次期大統領は「共和党で支配力を持っている」と語り、同党がレーガン元大統領時代の「レーガン党」から「トランプ党」に変化していると指摘した。ただ、トランプ党が続くかどうかは2期目の成果次第で、レーガン党への揺り戻しもあり得るとみている。
トランプ氏は共和党内で人気の高いレーガン氏が使った「米国を再び偉大にする」「力による平和」といった言葉を用いて支持を集め、大統領選で勝利した。
共通のスローガンがあってもレーガン党とトランプ党は異なる。クエール氏は現在の共和党は以前よりも「国家主義的でポピュリスト的だ」と語る。「米国第一」主義を掲げ国内を優先するトランプ党は「少し孤立主義的で、少し保護主義的だ」という。
レーガン党は同盟国や自由貿易を重視し、トランプ党に比べ「よりグローバルなアプローチだった」。クエール氏は、レーガン氏が「北大西洋条約機構(NATO)など同盟関係の重要性を信じていた」と振り返り、中朝露などとのディール(取引)を重視するトランプ氏との違いを語る。
クエール氏は今後の共和党について「トランプ氏引退後にどこに向かうかが課題だ」と話す。2期目のトランプ氏は規則で「大統領選に再出馬できない」。
トランプ氏が今回の任期で「経済成長や雇用、移民対策などに成功すれば、共和党はトランプ党であり続けるだろう」と予想する。逆に成果がなければ、政策や党の立ち位置が議論になり、レーガン党の姿に戻っていく可能性もある。
トランプ氏の政策運営を左右するのは2026年の中間選挙だ。共和党は今回の大統領選と同時実施された議会選挙で上下両院の主導権を握った。
しかし、中間選挙で多数派を失えば法案が民主党に否決され、残り任期の政策実行が停滞する。クエール氏は中間選挙で政権与党が議席を減らす傾向があり「下院で多数派を維持するのは難しい」と語る。
トランプ氏が中間選挙までの政策実行で支持を得て議会の多数派を維持できるかどうかが、トランプ党の行方に影響を与えることになる。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トランプ氏による閣僚級人事指名相次ぐ、安保担当補佐官にウォルツ下院議員など(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月13日 11時20分
-
トランプ前大統領の圧勝とその教示
Japan In-depth / 2024年11月7日 23時21分
-
米大統領選、激戦2州含む南東部の全州でトランプ氏が勝利(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月7日 10時55分
-
米大統領選、トランプ氏が勝利 ハリス氏破り4年ぶり政権奪還
ロイター / 2024年11月6日 20時56分
-
米大統領選と米連邦議会選、「結果の組み合わせ」で予想される金融市場の反応【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月6日 13時35分
ランキング
-
1G7外相会合で「ロシアに武器輸出」非難に中国政府「武器を提供したことはない」と反論
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 18時41分
-
2レバノン停戦、市民に不信感も=「双方が違反する」と懸念
時事通信 / 2024年11月27日 19時55分
-
3中東、レバノン停戦を歓迎=イラン「犯罪者の処罰」訴え
時事通信 / 2024年11月27日 20時28分
-
4ソウルで記録的大雪=11月の最多積雪更新―韓国
時事通信 / 2024年11月27日 19時31分
-
5ミャンマー軍トップに逮捕状を請求 国際刑事裁判所の主任検察官「ロヒンギャの迫害に関与」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 20時47分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください