トランプ氏、ワイルズ氏を史上初の女性首席補佐官に起用 バイデン氏「分断緩和」呼びかけ
産経ニュース / 2024年11月8日 11時2分
【ワシントン=渡辺浩生】トランプ次期米大統領は7日、大統領首席補佐官に自身の選挙戦で選対本部長を務めたスーザン・ワイルズ氏を充てると表明した。米メディアによると、政権運営の要である大統領首席補佐官に女性が起用されるのは初めて。今後、政権移行チームによる主要閣僚や高官ポストの人選が加速する見通しだ。
トランプ氏は声明で「米史上最も偉大な政治的勝利に導いてくれた」と述べ、激戦州を相次ぎ制する圧勝を指揮したワイルズ氏の手腕を評価。「史上初の女性首席補佐官を迎えることを名誉に思う」と強調した。
米政治専門サイト、ポリティコによると、ワイルズ氏はトランプ氏が初当選した2016年の大統領選で南部フロリダ州の選挙戦を指揮。18年の同州知事選でデサンティス知事の陣営に参加した後、20年にトランプ氏の陣営に戻った。
首都での政治経験では、レーガン政権下の労働省やホワイトハウスで勤務し、連邦議会では共和党の重鎮ケンプ下院議員の元でも働いたという。
首席補佐官は上院の承認を必要としないが、政策全般について各省庁との協議や法案化に向けた議会との調整を統括する要職。大統領の最後の相談相手といわれる。トランプ氏は1期目、首席補佐官を頻繁に交代させ、最後のメドウズ氏は4人目だった。
一方、バイデン大統領は7日、ホワイトハウスで演説し、「国民の選択を受け入れる」と述べ、民主党のハリス副大統領の敗北を民意だと認めた。トランプ次期政権への平和的な移行に努めるとも表明した。
バイデン氏は「あなた方が誰に投票しようと、互いを敵ではなく米国民の同胞として顔を合わせるべきだ」と述べ、選挙戦を通じて激化した分断の緩和に努めるよう国民に呼びかけた。
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