米国初の女性・アジア系大統領を目指すハリス氏、手腕には厳しい評価も
産経ニュース / 2024年7月22日 19時11分
米大統領選撤退を表明した民主党のバイデン大統領から後継の指名候補者として支持を受け、21日に立候補を表明したカマラ・ハリス副大統領(59)は、ジャマイカ系の父とインド系の母を持つ移民2世。米国初の女性、アジア系の大統領を目指すが、政治指導者としての手腕には厳しい評価もある。
ハリス氏は2021年1月、米国初の女性、黒人、アジア系の副大統領となり、その名を歴史に刻んだ。
幼いころから成績優秀で、かつて黒人向けの高等教育機関だった名門ハワード大を卒業し、カリフォルニア大法科大学院を修了した。04年に黒人女性として初のサンフランシスコ地方検事、10年に黒人女性として初のカリフォルニア州司法長官にそれぞれ選ばれた。
17年には黒人女性で2人目、インド系初の上院議員となった。当時のトランプ大統領を厳しく追及し、トランプ氏に「嫌な女だ」と言わしめた。
弁が立つ一方、副大統領就任後のめぼしい実績はなく、外交経験も乏しい。バイデン氏から解決を託された米南部国境からの不法移民の流入問題で成果を上げられず、共和党から「無能」と罵倒された。パワハラ疑惑が報じられ、幹部スタッフが相次ぎ辞職するなど副大統領室の士気は振るわなかった。
「初」の冠に彩られる経歴の原動力となった、「強気な野心家」の性格が裏目に出た格好だ。ハリス氏の母はかつて、「あなたは初の何者かになるかもしれない。だけど、あなたが最後にならないようにしなさい」と娘を諭したという。
1964年生まれ。夫は資産家のエムホフ氏。(ニューヨーク 平田雄介)
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