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争点は中絶、物価高騰、移民問題 ハリス、トランプ両氏が無党派層の獲得狙う

産経ニュース / 2024年8月23日 18時33分

【シカゴ=坂本一之】米大統領選に向けた民主党全国大会が22日に閉幕した。民主党候補のハリス副大統領(59)は有権者の関心が高い人工妊娠中絶や経済などに焦点を当て、共和党候補のトランプ前大統領(78)を攻撃。ハリス、トランプ両氏は9月10日の候補者討論会で直接対決する予定で、11月5日の投開票に向けた論戦が一段と激しくなる。

中絶問題で無党派層にアピール

「われわれはもう戻らない」。ハリス氏が演説で、トランプ氏に近い保守派シンクタンク「ヘリテージ財団」がまとめた〝第2次トランプ政権〟への提言「プロジェクト2025」に触れると、会場はトランプ氏の返り咲きを阻止する合言葉の大合唱が始まった。

ハリス氏は、同提言が経口中絶薬の使用禁止などを掲げていることから「トランプ氏たちは全国的な中絶禁止を制定するだろう」と主張。中絶の権利が危機にさらされると訴える。

中絶問題への関心が高い無党派層や若者の票は接戦州を制するために欠かせない。トランプ氏は提言と「私は関係ない」と説明しているが、ハリス氏は鋭い攻撃を続けている。

移民問題でも対立

今回の選挙で有権者が重要課題として挙げるのは①経済・物価高②中絶③移民・国境などだ。ハリス氏はこうした問題で自身の政策アピールとトランプ氏批判を繰り返し無党派層の票を狙う。

演説では経済・物価高で、住宅価格高騰の要因となっている「住宅不足を終わらせる」と表明。トランプ氏が新たな輸入関税を課す方針を示していることから、「トランプ税」が導入され物価上昇が中間層を直撃すると警告した。ハリス政権になれば「1億人超が恩恵を受ける中間層への減税を行う」と強調した。

治安悪化への不安が高まる移民・国境の問題を巡っては、移民に寛容な左派の支持を維持するため、正規移民の受け入れを継続した上で、制度改革や国境管理の強化を掲げている。

これに対しトランプ氏は22日、ハリス氏の演説に対抗するように接戦州の西部アリゾナ州の国境付近を訪問。ハリス氏について「世界の犯罪者が入国できるように国境を開放したがっている」と批判した。

情報会社「モーニング・コンサルト」が民主党大会直前に実施した世論調査は、ハリス氏が無党派層の42%から支持を得てトランプ氏を4ポイント上回った。論戦を通して無党派層の票がどちらに流れるか-。両候補の発信力が勝負を左右する。

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