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「ハリス氏は政策もっと語れ」と米主要紙 移民問題や外交で過去の発言と整合性問われる

産経ニュース / 2024年8月14日 16時21分

7日、米大統領選に向け中西部ミシガン州デトロイトの選挙集会で演説する民主党のハリス副大統領(右)=坂本一之撮影

【ワシントン=渡辺浩生】米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領に猛追する民主党候補のハリス副大統領に対し、内政や外交をめぐる自らの政策構想をもっと語るべきだとの批判が米主要紙から相次いでいる。過去の発言との整合性も問題視されており、党全国大会や討論会を控えたハリス氏の課題といえる。

「ハリス氏が勝利したいのなら、自身の考えを示す必要がある。メディアや国民の正当な疑問と向き合うべきだ」。米紙ワシントン・ポストは11日付社説で訴えた。

選挙まで残り80日余りとなった中、ハリス氏は全米の平均支持率でトランプ氏に拮抗(きっこう)。遊説ではトランプ氏側を「過去」と位置づけ、自らの勝利で「未来」を切り開くと訴え、支持者を熱狂させる。

ただし、内外の課題や危機に対する具体的な政策構想に触れることは極めて少ない。大統領候補になってからメディアとの対面インタビューにも応じていない。こうした点をワシントン・ポストやニュースサイトのポリティコがハリス氏の課題として相次ぎ指摘した。

対照的にトランプ氏は先月末に全米黒人記者協会のイベントに出席して厳しい質問を浴びた。今月8日には南部フロリダ州の邸宅で記者会見を開いた。トランプ氏はハリス氏の勢いに危機感を持ち、「自らを語る」態度を明確にしている。

ハリス氏に突きつけられた疑問の筆頭に挙げられるのは、最大争点である不法移民の問題だ。上院議員時代の2019年に不法移民を「犯罪者と扱うべきではない」と発言。副大統領として不法移民に寛容な政策に携わり記録的な流入を許した。最近の演説ではカリフォルニア州の検事時代に違法薬物の密輸に厳格対処したと訴えているが、今後、不法移民問題にどう向き合うかは曖昧といえる。

イランと米同盟国イスラエルとの軍事的緊張、長期化するロシアのウクライナ侵略、東・南シナ海における中国の威圧行為など現在進行形の紛争や危機に、「最高司令官」となってどう対処するかも不明瞭だ。抑止力の強化が急務だが、国防予算削減を「明確に支持する」とした20年の発言が問題視されている。

一方、21年8月のアフガニスタンからの米軍撤収は、ロシアのウクライナ侵略の引き金となった「大失態」だとトランプ氏は批判する。バイデン大統領の撤収決断をどう考えるか、「有権者はハリス氏から直接見解を聞くべきだ」(ウォールストリート・ジャーナル紙)と問いかけられている。

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