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ウクライナで有効性証明、存在感増すAI無人機 ヒックス氏「何ができるかを見てきた」

産経ニュース / 2024年8月2日 7時0分

【ワシントン=坂本一之】ヒックス米国防副長官は産経新聞との書面インタビューで、人工知能(AI)などの技術革新を活用した無人機や無人艇を配備する「レプリケーター」構想の実現時期に言及した。構想に影響したのは、ロシアのウクライナ侵略で示された無人機の有効性。インタビューでは、中国が軍事力を急速に強化する中、迅速に技術革新を進める必要性を強調した。

「ウクライナで低コストのシステムに何ができるかを見てきた」。インタビューでヒックス氏は、2022年に始まったロシアによるウクライナ侵略で、安価な無人機が成果を出していることに触れた。

軍事力でロシアに劣るウクライナは、無人機で露軍を追跡して攻撃するなど技術革新を生かした戦い方を取り入れ、侵攻を食い止めている。今年1月には、無人機を1千キロ以上飛行させ、ロシア北西部の都市サンクトペテルブルクの石油ターミナルを攻撃。3月には無人艇攻撃で、ロシア黒海艦隊の哨戒艇を損傷させたと発表した。安価な無人機や無人艇は戦況を左右する存在として浮上している。

新技術が着目される中、ヒックス氏は、米軍における技術革新の動きが「遅い」と言及。「作戦上の課題に焦点を合わせたイノベーション(革新)」に取り組んでいると強調した。

一方で、レプリケーターの有用性には触れつつ、これまで中露の脅威などに対抗してきた空母や戦闘機などに「取って代わるものではない」とも説明した。「将来にわたり米国の戦闘力を維持するため、投資してきた能力をフル活用する必要がある」と、有人の従来装備も重視している。

ただ、中国は軍備増強を続け、東・南シナ海において緊張を高める演習や危険行為を繰り返している。今後、米国が中国を上回る軍事力を維持できる保証もない。平和の維持に向けて議会や防衛産業などと「目的を統一し、行動する必要がある」と訴えた。

また、重視しているのが同盟・友好諸国との連携だ。自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、「同盟国や友好国と努力を続けることを躊躇(ちゅうちょ)するつもりはない」と言及。同盟国との技術開発協力に関しても、「同盟国は米国の最大の強みの1つであり、重要な戦略的優位性だ」と述べ、積極的に進める考えを明らかにした。

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