日米豪印、クアッド外相会合を開催 第2次トランプ政権下で初 年内にインドで首脳会合

【ワシントン＝坂本一之】日米豪印4カ国は21日、第2次トランプ米政権の発足に合わせ、ワシントンの国務省で4カ国の協力枠組み「クアッド」の外相会合を開催した。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた協力の継続を明記した共同声明を発表した。

共同声明では、中国が台湾への軍事圧力を強めていることなどを念頭に、「力や威圧によって現状変更を試みるいかなる一方的な行動にも強く反対する」と表明した。

「法の支配、主権、領土の一体性」の重要性も盛り込み、新たな侵略行為を牽制（けんせい）。脅威への対処として「海洋、経済、技術の安全保障を強化し、強靱（きょうじん）なサプライチェーン（供給網）を推進」することで一致した。

岩屋毅外相は会合後、今回の外相会合について「米政権発足直後に開催できたのは枠組みの重要性を示す上で画期的だ」と述べ、トランプ政権との連携に期待を示した。

会合では、年内にインドでクアッド首脳会合を開催するため準備を進めることを確認し、定期的に外相会合を開くことを申し合わせた。

岩屋氏のほか、ルビオ米国務長官、オーストラリアのウォン外相、インドのジャイシャンカル外相が出席した。