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米民主党 大統領選でバイデン氏の進退巡り分裂 下院議員が撤退要求

産経ニュース / 2024年7月3日 9時46分

【ワシントン=坂本一之】米民主党のドゲット下院議員は2日、大統領選で再選を目指す同党のバイデン大統領(81)に撤退を求める声明を発表した。民主党の連邦議員が公に撤退を要求するのは初めて。一方、2016年大統領選で民主党候補指名を目指した急進左派の中心的存在であるサンダース上院議員は、バイデン氏と連名で寄稿文を発表し連携姿勢を示すなど、党関係者の中で意見の分裂が起きている。

ドゲット氏は声明で、バイデン氏が6月27日の候補者討論会で共和党のトランプ前大統領(78)の「噓を暴けなかった」と指摘。「多くの政策実績」も示せず、劣勢にある支持率の挽回につながらなかったとして、「困難な決断を望む」と撤退を要求した。米メディアによると、民主党関係者の中には週内の撤退表明を求める声もあるという。

一方、サンダース氏は2日、米紙USAトゥデー(電子版)にバイデン氏と連名で、製薬会社に対し処方薬の大幅な価格引き下げを求める寄稿文を掲載。価格が引き下げられるまで「休んではいけない。共に前進しよう」と述べ、今後も政策実現で協力していく姿勢をアピールした。

党内に大きな影響力を持つオバマ元大統領も討論会翌日の28日、自身のX(旧ツイッター)でバイデン氏を擁護。「今回の大統領選は、庶民のために奮闘してきた人物(バイデン氏)と、自分のことしか考えていない人物(トランプ氏)の選択であることに変わりはない」と書き込んだ。メッセージにはバイデン陣営のホームページのリンクも貼り付けられた。

米CNNテレビが討論会後に実施した2日公表の世論調査では、大統領選でバイデン氏とトランプ氏のどちらに投票するか問う質問で、バイデン氏を選んだ人が前回の4月調査と同じ43%。トランプ氏も4月と同じ49%で、両氏の間の支持率に変化はなかった。

ただ、民主党がバイデン氏以外の人物を候補にした方が勝利する可能性が高いと回答した人は75%に達した。民主党支持者と民主党寄りの無党派も56%が別の候補の方が勝算が高いと考えている。

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