民主党、候補若返りでトランプ氏への出遅れ挽回できるか 選挙資金も課題
産経ニュース / 2024年7月22日 3時34分
【ワシントン=坂本一之】11月の米大統領選で再選を目指してきた民主党のバイデン大統領(81)の選挙戦撤退を受け、同党は共和党のトランプ前大統領(78)と対決する新たな候補の選出を入る。民主党は候補の若返りに打って出るとみられるが、トランプ氏に出遅れる選挙活動をどう巻き返すが課題となる。
民主党の新候補は81歳のバイデン氏から若返ることになり、トランプ氏の78歳より大幅に若くなれば、逆にトランプ氏を「高齢」と攻撃できる立場になる。
政策面では、バイデン氏が進めてきた人工妊娠中絶の権利擁護や学生ローンの一部免除、国内産業の育成などの施策に加え、新たなメッセージを発信し有権者にアピールすることが重要になる。
ただ、11月5日の投票日まで4カ月を切っており、大統領選を左右する接戦州などを訪れて選挙集会を開く回数には限界がある。
また、選挙集会の開催や無党派層への訴求に必要なテレビ広告などには莫大(ばくだい)な資金が必要となる。CNNテレビによると、5月末時点のトランプ陣営の手元の政治資金は1億1660万ドル(約184億円)。これに対しバイデン陣営は9160万ドルと差を付けられている。新候補は、バイデン陣営の資金の活用を含め、いかに短期間で資金を集められるかが課題となる。
民主党内でバイデン氏の撤退論が沸き起こった背景には、認知機能に疑念が呈されたバイデン氏が大きなうねりを起こせないまま大統領選を戦えば、大統領選と同時に実施される上下両院の選挙の結果にも影響するとの懸念の高まりがある。
新大統領候補は、浮足立つ上下議員らとも連携しながら、先行するトランプ氏に対抗する必要がある。民主党が党内で協力体制を再構築できなければ、ホワイトハウスに加えて上下両院の多数派を共和党に握られるという最悪のシナリオが現実味を帯びてくることになる。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
バイデン氏、米大統領選から撤退「党と国家にとって最善の利益」…ハリス副大統領が出馬表明
読売新聞 / 2024年7月22日 10時17分
-
米民主党 バイデン氏の撤退論巡る対立長期化 大統領選でトランプ氏利する可能性
産経ニュース / 2024年7月21日 14時4分
-
バイデン撤退論が米民主党で急拡大、要求の議員計35人に 本人は選挙戦継続訴える
産経ニュース / 2024年7月20日 8時41分
-
ジョージ・クルーニー氏も…強まるバイデン氏撤退論 ペロシ氏は議論の早期終結求め
産経ニュース / 2024年7月11日 14時58分
-
米民主、バイデン氏擁護に奔走 党内の候補交代論退け
ロイター / 2024年6月29日 2時57分
ランキング
-
1バイデン大統領、米大統領選からの撤退を表明 代わりの候補としてハリス副大統領を指名
日テレNEWS NNN / 2024年7月22日 3時30分
-
2バイデン氏の決断尊重 英や独首相ら
共同通信 / 2024年7月22日 11時54分
-
3《トランプ前大統領銃撃事件で使用》「全米で広く出回る」AR-15ライフル、日本の暴力団が「使わない」理由
NEWSポストセブン / 2024年7月21日 16時15分
-
4党内からの「撤退圧力」強まるバイデン氏、進退の判断にはジル夫人らの意向が影響か
読売新聞 / 2024年7月21日 9時45分
-
5米民主重鎮、決断を称賛=ハリス氏支持で対応分かれる―バイデン氏撤退
時事通信 / 2024年7月22日 9時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)