トランプ氏「新たな黄金時代つくる」 支持者は熱狂的な大歓声 ハリス氏陣営は消沈
産経ニュース / 2024年11月6日 19時20分
米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領(78)は米東部時間6日未明(日本時間同日午後)、勝利を宣言する演説を行い、「米国は新たな黄金時代に入る」と語った。3度目の大統領選となったトランプ氏は今回、獲得した選挙人の数だけでなく、総得票数でも民主党候補のハリス副大統領(60)を上回る「完全勝利」となる見通し。ホワイトハウスへの返り咲きを決めたトランプ氏に対し、会場に集まった支持者らは熱狂的な大歓声で応じた。
主張が支持者に深く浸透
6日未明、トランプ氏の私邸がある南部フロリダ州パームビーチには全米各地から熱心な支持者が集まり、勝利の瞬間を待った。
南部アーカンソー州から車で18時間かけて来たジュリアナ・バロッグさん(70)は「米国の歴史で最も重要な日に、どうしても連帯の気持ちを示したかった」と力を込めた。
「最後はトランプ氏が勝つと信じていた」と語るのは、中西部インディアナ州から駆けつけたマイク・ボートマンさん(56)。トランプ政権の1期目(2017~21年)では「米国の経済は強く、治安も安定していた。今は経済が落ち込んで物価はひどく上昇し、開いたままの国境から不法移民が薬物を持ち込んでいる」と語る。いずれも選挙戦でのトランプ氏の主張をなぞったもので、同氏の主張が支持者に深く浸透していることをうかがわせる。
テレビで開票作業見守る
一方のハリス氏は5日、東部ペンシルベニア州、南部ジョージア州などの接戦州のラジオ局に相次いで出演。午後には民主党全国委員会がワシントン市内に設置した「電話作戦」の本部にも足を運んだ。自らも有権者に電話をかけるなどして、ボランティアのスタッフたちを鼓舞した。
ハリス陣営は、ハリス氏の母校で、首都ワシントンにあるハワード大学に選挙対策本部を置き、支持者とともにテレビの開票速報を見守った。
黒人が多く学ぶ名門として知られるハワード大は、ハリス氏が在学中、学生組織の役職に立候補したことが「政治活動の原点になった」(ハリス氏)場所とされる。
会場には、当初、大統領選の情勢に対する楽観的な雰囲気が漂っていたが、開票状況がトランプ氏有利に傾く中で、期待は絶望感に変わった。
日付が変わった6日午前0時半過ぎ、関係者から「ハリス氏が今晩のうちに現れることはない」と告げられると、敗北を悟った人々が肩を落として家路についた。(ワシントン 大内清、パームビーチ 本間英士)
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