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予備選挙で各党の候補者決定、本選は538人の「選挙人」獲得を競う 米大統領選の仕組み

産経ニュース / 2024年9月11日 14時40分

1年近く繰り広げられる米大統領選は民主、共和の両党が大統領候補者を絞り込む前半戦の「予備選挙」と「党員集会」、正式な大統領候補同士が議論を戦わせる後半戦の「本選」に分けられる。

党員集会で代議員数配分

前半戦では、候補者が人口規模などに応じ各州に割り振られた「代議員」(民主党は約3900人、共和党は約2400人)の獲得数を競う。予備選は有権者が無記名で支持した候補者に票を投じる方式で、通常の選挙に近い。党員集会は党員が集まり、支持者数に応じてその地区に割り当てられた代議員数を候補者に配分する。それを州全体でまとめて順位が決まる。

今回の大統領選では、共和党が1月15日に中西部アイオワ州で、民主党は2月3日に南部サウスカロライナ州で、それぞれ党員集会をスタートさせた。

この予備選挙と党員集会が多くの州で集中する日が「スーパーチューズデー」と呼ばれ、今年は3月5日だった。ここで約4割の代議員が決まり、候補者が事実上絞り込まれることも多い。

最終的には各党が開く党全国大会で、過半数の代議員を獲得した人が各党の正式な大統領候補に指名される。今回は共和党が7月15~18日、民主党が8月19~22日に、それぞれ党全国大会を開催。共和党は、7月13日にペンシルベニア州バトラーでの演説中に銃撃で負傷したトランプ前大統領が、代議員票の圧倒的多数を獲得して大統領候補に指名された。

一方の民主党は、バイデン大統領が大統領選挙戦からの離脱を発表した際、後任候補として支持したハリス副大統領が8月22日に開かれた党全国大会で大統領候補としての指名を正式に受託した。

大半の州「勝者総取り」

後半戦では、両党の指名候補が各地で遊説を実施。頻繁に勝利政党が入れ替わる「スイングステート(揺れる州)」などのテコ入れを図る。メディアが主催する候補者同士のテレビ討論会も開催され、今回は9月10日に東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで候補者同士の討論会が行われた。

一般有権者は11月5日の本選で投票する。有権者の投票結果は、州ごとに集計され、勝利した候補がその州の有権者の代表「選挙人」を獲得する。選挙人は引退した政治家や地方自治体の知事などが選ばれ、人口に応じて割り当てられた計538人で構成される。

東部メーン州、中西部ネブラスカ州を除く大半の州では、勝利した候補者がその州に割り当てられた選挙人を総取りする「勝者総取り方式」を導入しており、選挙人は正式に大統領を選出する際に、その州で最多得票の候補に投票することが求められている。

ただし、最終的に誰に投票するかはその選挙人次第で、過去には最多得票を獲得した候補への投票を拒否する異例の事態も起きている。

選挙人の過半数270人を獲得した候補が次期大統領に選出され、来年1月に正式に就任する。

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