バイデン政権、不法移民対策を強化 大統領選に向けハリス氏援護
産経ニュース / 2024年10月1日 8時19分
【ワシントン=大内清】バイデン米政権は9月30日、南部メキシコ国境から米国に入境する不法入国者の亡命申請受理を再開する条件を厳格化すると発表した。11月の大統領選で争点となる不法移民問題での取り組み強化をアピールし、共和党のトランプ前大統領と争うハリス副大統領を援護射撃する狙いがある。
バイデン大統領は不法移民の抑制に向けて6月、国境で拘束される不法入国者が1日当たり2500人を超した時点で亡命申請の受理を停止し、1日の拘束者数が1週間連続で1500人を下回れば受理を再開するとの大統領令を発布した。今回は、受理再開の条件を「4週間連続」に改める内容。
亡命申請の受理は、6月の大統領令でいったん停止して以降、いまだに1度も再開条件を満たしていない。ただ、最近は1日当たりの拘束者数が1800人程度に減少しており、このままのペースで減り続ければ近い将来に亡命申請受理が再開される可能性もあった。その場合、11月の本選前に再び大量の亡命申請希望者が国境に殺到することも想定されるため、バイデン政権としては共和党側に批判材料を与えないよう今回の措置をとったものとみられる。
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