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トランプ氏、大統領選でハリス氏と黒人票の離間狙う アイデンティティーに照準 逆効果も

産経ニュース / 2024年8月1日 9時39分

【ワシントン=大内清】米共和党のトランプ前大統領(78)は7月31日、中西部シカゴで開かれた「全米黒人記者協会」のイベントに出席し、11月の大統領選に向けて民主党の候補者指名を確実にしたハリス副大統領(59)について「ずっとインド系だと言っていたのに何年か前に突然、黒人になった。インド系か黒人か分からない」と主張した。

ハリス氏からの追い上げを受ける中、同氏がアイデンティティーを偽っていると印象付けて黒人有権者との離間を図る狙いがある。

ハリス氏は、黒人でジャマイカ出身の父とインド系の母を持ち、黒人系大学の名門ハワード大の卒業生だと一貫して公表している。

トランプ氏は、過去にもオバマ元大統領やヘイリー元国連大使が米国生まれではないとの偽情報を拡散させるなど、政敵の「出自」をやり玉にあげるのが常套(じょうとう)手段。ホワイトハウスは同日、トランプ氏の主張は「侮辱的だ」と非難した。

イベントは同協会が大統領選の年に有力候補を招いて開催しているもので、協会側を代表する記者たちの質問に答える形式。ハリス氏も正式指名後の9月に出席する方向で調整している。

トランプ氏は、過去の人種差別的な発言や白人至上主義団体代表との交際について質(ただ)したABCテレビの女性記者を「無礼だ」「ABCはフェイクニュースだ」などと罵倒し、質問への直接の回答を避けた。またトランプ氏は、南部国境から流入する不法移民は世界各地の刑務所や精神疾患の療養施設から「米国に送り込まれている」と強弁し、「黒人の仕事を奪っている」と主張した。

トランプ氏は、バイデン大統領(81)が選挙戦から撤退しハリス氏が民主党の候補者指名を受けるのが確実になった7月下旬以降、本選の勝敗を左右する接戦州でのリードを縮められている。トランプ氏には、民主党支持が多い黒人に訴求することでハリス氏の勢いを削(そ)ぐ思惑があるが、黒人の職業能力を蔑視するかのような発言がむしろ黒人票を遠ざけているとの指摘もある。

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