1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 欧米

トランプ氏、〝生還〟演出で「闘う指導者」印象づけ 暗殺未遂事件の現場で集会

産経ニュース / 2024年10月6日 14時22分

5日、米ペンシルベニア州バトラーの選挙集会で演説を終えたトランプ前大統領(AP)

【バトラー=渡辺浩生】米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領は5日、7月13日に暗殺未遂に遭った激戦州東部ペンシルベニア州バトラーで集会を開いた。民主党候補のハリス副大統領と競り合いが続く中、選挙1カ月前の最終盤で事件現場への〝生還〟を演出することにより、「強い指導者」を改めて印象付けることを狙った。

集会では、トランプ氏が登壇するとスクリーンに不法移民流入の推移を表すグラフが映し出された。暗殺未遂は当時、同じ図表に視線を向けた際に起きた。その瞬間に戻って中断した演説の再開を演出した。

トランプ氏は「3カ月前、冷酷な暗殺者は私とわれわれの運動を沈黙させようとした」と述べ、「バトラーに戻ってきたのは、われわれの運動がかつてないほど勝利に近づいていることを米国民に伝えるためだ」と強調した。

周囲の建物の屋根には武装した警備要員が目を光らせ、上空は監視用無人機が飛ぶ。7月の集会にも参加した元製鉄所従業員、ウィリアム・ピューさん(64)は「銃声がして、そばにいた娘の手を握って必死に走った」と回想し、「当時会場にいた人々と思いを同じにするために私も戻ってきた」と目を潤ませた。

トランプ氏は「この場所は(事件に対処した)同胞諸君の勇気と強靭(きょうじん)さを象徴している」と表明。「今晩、ここに戻ることができなかった一人の英雄がいる」とも述べ、銃弾で死亡した元消防士のコーリー・コンパートアさん(50)を紹介し、黙禱(もくとう)した。

先だって演説した副大統領候補のバンス上院議員は、ハリス氏や大手メディアが「今もトランプ氏を『民主主義の脅威』と呼ぶ」と批判した。

実際、2020年の大統領選の敗北をトランプ氏が認めず、支持者による翌21年の議会襲撃事件につながった同氏の責任を問う声は、選挙戦最終盤にきて再燃している。

この日の集会はトランプ氏への銃弾こそ「民主主義への攻撃」(陣営の声明)と強調して批判をかわすと同時に、「闘う指導者」という事件直後のイメージを改めて呼び起こす狙いがある。

事件後、トランプ氏の支持を正式表明した実業家のイーロン・マスク氏も応援に駆け付け、「米国の民主主義を守るために勝たねばならぬ」と投票行動を呼びかけた。

政治サイト、リアル・クリア・ポリティクスによると、ペンシルベニア州の平均支持率は5日時点でトランプ氏とハリス氏が共に48・2%で並んだ。同州は配分された選挙人の数が激戦州最多で、両陣営とも支持者の掘り起こしに注力する。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください