メローニ伊首相、米大統領就任式に出席 EU委員長は招待なし 欧州から「反移民派」続々

イタリア政府は18日、メローニ伊首相が20日に米ワシントンで行われるトランプ次期大統領の就任式に出席すると発表した。欧州連合（EU）首脳で就任式への出席を表明したのは初めて。欧州からは、このほか移民排斥を掲げる極右政党の党首らが相次いで出席の意向を示している。

メローニ氏は今月4日に、米フロリダ州にあるトランプ氏の私邸を訪問。その後、式典に招待されたことを明らかにしていた。トランプ氏は4日、ルビオ国務長官候補ら次期政権の要人とともにメローニ氏を迎え、「すばらしい女性だ」とたたえていた。メローニ氏は不法移民の取り締まりを公約しており、トランプ氏と主張が近い。

トランプ氏は昨年の大統領選後、ハンガリーのオルバン首相ともフロリダ州の私邸で懇談したが、ハンガリー政府報道官はオルバン氏が「正式に招待されていない」と明かし、式典参加を否定した。EU欧州委員会によると、フォンデアライエン委員長も式典に招待されていない。

一方、式典には、フランスの極右政党「再征服」のゼムール党首が出席すると表明した。同党はルペン下院議員の政党「国民連合」より強硬な立場で、ゼムール氏は「移民ゼロ」を掲げる人物だ。ドイツの右派「ドイツのための選択肢」（AfD）のクルパラ共同党首も出席する予定。（三井美奈）