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米軍アフガン撤収中のテロから3年 ハリス氏は決断擁護、トランプ氏は責任追及

産経ニュース / 2024年8月27日 11時43分

【ワシントン=渡辺浩生】米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は26日、米軍のアフガニスタン撤収中に起きた大規模テロから3年が経過したのを受けて声明を出し、バイデン大統領による当時の撤収の決断を改めて支持した。共和党候補のトランプ前大統領はアフガン撤収の意思決定におけるハリス氏の責任を追及している。大混乱を伴った3年前のアフガン撤収の是非が選挙戦の争点に浮上してきた。

ハリス氏は声明で「米国最長の戦争を終わらせるために勇敢で正しい決断をした」とバイデン氏を擁護。休暇中のバイデン氏も声明を発表したが、自らの判断には触れなかった。

テロは2021年8月26日、首都カブールの国際空港近くで起き、米兵13人と、国外退避を求めて空港に殺到していた地元住民ら約170人が死亡した。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)系武装勢力の犯行とされる。

ハリス、バイデン両氏の声明は、犠牲となった米兵らの名前を冒頭に列挙して「愛国者」とたたえた。一部の遺族らが7月の共和党全国大会に登壇し、「バイデン氏が13人の名前を口にしたことはなかった」と批判したことに配慮したとみられる。

一方のトランプ氏は26日、ワシントン近郊のアーリントン国立墓地を訪れ、犠牲兵士を追悼する式典に出席した。続いてミシガン州で演説し、撤収は「米国の信用と尊敬の崩壊」を招き、ロシアによるウクライナ侵略やイスラム原理主義組織ハマスによるイスラエル攻撃につながったと指摘した。バイデン氏に加えてハリス氏の共同責任も追及した。

米軍のアフガン撤収は、トランプ前政権が20年2月にイスラム原理主義勢力タリバンとの間で結んだ「ドーハ合意」に盛り込まれた。バイデン政権は21年4月、撤収を9月11日までに完了すると決定。しかし、米軍の撤収開始に伴って攻勢を強めたタリバンが、8月中旬にカブールを制圧するなど大混乱を招いた。

アフガン撤収を「米史上最大の屈辱の瞬間」と批判してきたトランプ氏は、大統領選で対戦相手となったハリス氏の責任も重いとみなし、今後も「最高司令官」としての資質を問う格好の材料とする構えとみられる。

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