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米高官 中朝露の核の脅威拡大で「数年内に戦略核の増強も」可能性示唆で牽制

産経ニュース / 2024年6月8日 13時51分

【ワシントン=坂本一之】米国家安全保障会議(NSC)のバディ上級部長(軍縮・核不拡散担当)は7日、中露などによる核戦力の増強を巡り「敵対国の軍備(増強)に変化がない場合、数年内に米国による戦略核兵器の配備拡充が必要となる局面が来るかもしれない」と述べた。核軍縮に取り組む一方で、脅威が高まり続ければ核戦力の態勢変更に踏み切る可能性を示唆し中露などを牽制(けんせい)した。

バディ氏は米シンクタンク「軍備管理協会」の会合で、中国やロシア、北朝鮮が「猛烈な速度で核兵器を拡大、多様化している」と指摘。深刻化する米国や同盟国への脅威を強調した。

軍備管理に向けた米国の働き掛けに中朝露が「ほとんど、あるいは全く関心を示していない」とし、対話による軍縮が難しい実態を説明した。

こうした状況を踏まえ、敵対国が核兵器の増強を一方的に進めた場合には、「抑止力と安定の維持に向けて米国の態勢と能力を適応させるしかない」と指摘。抑止力が機能するよう戦略核の配備拡充を米大統領が決断する場合に備えて準備する必要性も語った。

また、核を含む戦力で同盟国を守る「拡大抑止」の取り組みを強化していく考えも示した。

米国防総省は昨年10月、中国の運用可能な核弾頭数が前年の400発超から500発超に増加したとの推計を発表。2030年までに1000発超に達するとの見通しを示している。米露間で唯一残った核軍縮合意の「新戦略兵器削減条約(新START)」も昨年2月にロシアが履行停止を発表するなど、北朝鮮を含め核の脅威が高まっている。

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